「宙厨子」
「円空作 釈迦誕生仏」のための箱制作の依頼により杉材を使った厨子を制作し納めた。厨子及び円空について調査研究し、柾目の長良杉を生かし、うずくりで仕上げた縞模様に胡粉の彩色を施し、ストライプを強調した。経年変化により杉の秋材が際立ち、円空仏との時間軸の違和感を相殺すること想定した作品である。
全開する4つの観音開きの扉は、釈迦が答えを求めた4つの苦しみの意味を表現し、生まれた途端、七歩歩いて右手で天を指し、左手で地を指して『天上天下唯我独尊』と話した空間を表現した。
200×200×600
スギ・トチ・ユーカリ・ヒノキ・金箔・胡粉・鉛
和の生活2005展 その四~何をつつむの?(飛騨の山樵館)