「おにぎりタワラ」
少し前の日本は、「藁に始まり、藁に包まり一生を終える」生活だったそうだ。いうまでもなく日本は「米文化」であり、収穫時に出る大量の藁をゴミにせず有効利用してきた知恵の結晶が藁民具の多さに繋がったのであろう。私が注目したのは、おひつの保温のために藁のおひつでカバーする考え方である。その、親子丼的?発想が新鮮であった。現代生活に藁の再生を願い、和の食文化である米(おにぎり)を米(わら)で守る(収納する)ことにこだわった。
飛騨市古川町の藁細工名人である沼田富男さんの全面的協力のもとに「おにぎり入れ」を制作した。試行錯誤の末、米俵の作り方をヒントに三角柱の収納が完成した。使うたびに藁の香りの刺激が新鮮である。
200×10×10
藁(わら)・ビーズ・革紐・凧糸
和の生活2003展~何を入れるの?(飛騨の山樵館)