高性能林業機械
最先端の林業のための設備
本学では、現地現物主義をモットーに実践を重視したカリキュラムを用意し、これらの授業に必要となる様々な施設や機械を揃え、現地で学ぶことができる実習授業を多く提供しています。
実習授業では森林の機能別ゾーニングを把握するための踏査に始まり、木材生産機能の高いエリアにおける森林資源を調査し、続いて、実際にその場所の立木をチェーンソーで伐倒し、高性能林業機械で集材します。その後、丸太を製材加工し、その材料を使って自力で建物を建設する一方、皆伐地は植栽を行って、獣害防止ネットを施行し、育林のための下刈りをする一連の行程を授業で実習しています。
アカデミーには、これらの学びに必要な様々な施設や機材が揃っており実習を通した現物の学びを実現しています。アカデミーの実習で使っている高性能林業機械を紹介します。
タワーヤーダ
山からワイヤを使って降ろしてくる(集材する)機械です。トラクターの後ろに黄色の支柱(タワー)があるのでタワーヤーダと呼ばれています。道から最大で500mほどの距離を集材することが出来ます。
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チェコのメンデル大学製のタワーヤーダLAMAKOです。搬器にはオーストリアのマイヤーメルンホフ社のShelpaを使用しています。
スイングヤーダ
通常の重機に2つのドラムを取り付けた機械で、タワーヤーダ同様に山から木を降ろしてくる機械です。2つのドラムは互いに同調する事が出来るため、スムーズに木を山から降ろしてくることが出来ます。
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機械はレンタルして実習を行っていますが、30年度に購入予定です。
ハーベスタ
山から集材した木を一定の長さに切る機械です。先端にチェンソーが付いており、油圧でソーチェンを動かして丸太にカットします。測尺装置も付いており、自動的に材の長さを計測してカットする位置を決めることができます。
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アカデミーでは機械をレンタルして実習を行っています。写真のハーベスタはアタッチメントがフィンランドのケスラー社製で、ストローク式と呼ばれる機構で材を送ります。
グラップル
木を掴んで移動させたり、トラックに丸太を積みこんだりする機械です。通常の重機に掴む機械部分(アタッチメント)を取り付けており、取り外して通常のバックホウとして使用することもできます。
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アカデミーでは3tサイズのグラップルを1台所有しています。30年度に8tサイズ(0.28m3サイズ)のグラップルを購入予定です。
フォワーダ
丸太を運搬する機械です。横積みタイプと縦積みタイプがあり、アカデミーで使用しているフォワーダは横積みタイプです。8m材など長尺材を搬出する事が出来ます。
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アカデミーでは小型の林内作業車(筑水キャニコム社のBY1201)を1台所有しています。30年度に3t積フォワーダを購入予定です。
他に施設や機材は下記「林業専攻」ページをご覧ください。