木造建築専攻
卒業生の進路
卒業生インタビュー

山崎 哲史 -木の家のスペシャリストを目指して-

自力建設に惹かれ、建築学科から入学。たった一人の自力建設から学んだ人との繋がり。

山崎哲史

プロフィール

木造建築講座 12期生

1988年生まれ
京都府舞鶴市出身
三重大学工学部建築科卒
2012年 森林文化アカデミーへ入学
現在、東京中野区の株式会社 松井郁夫建築設計事務所に勤務

質問1)アカデミーに入学を決めたきっかけは何ですか?

大学の研究室でアカデミーを訪れたときに自力建設プロジェクトのことを知りました。
当時、大学4年生で大学院に進むつもりでしたが、自力建設プロジェクトに惹かれて入学を決めました。
大学の課題などで建築の知識やプレゼン技術を身に付けたりはしましたが、建物を建てるということをリアルにイメージできなかったので、自力建設プロジェクトを通して建物を建てるってどういうことか、社会に出る前に体験したかったことが一番の決め手でした。

質問2)アカデミーの学生生活で印象に残ったことは?

私の代(12期生)では、良くも悪くも木造建築講座の学生が私一人でした。
自力建設プロジェクトも何人かとコンペをするつもりで入学しましたが、一人での発表という形になりました。
当然、一人で全てをできないので先生方や、友人など建築以外の分野の人にも協力を得ながら、計画の立案から建築の施工、外構整備までの一連の流れを体験できました。
私の場合、自力建設というよりも他力建設だったと思いますが、1つの建築を創るのに多くの人が関わっていることを体験をもって学ぶことができたので良かったと思います。

質問3)今の仕事のやりがいは何ですか?また、今の仕事を選んだ理由をお聞かせいただけますか?

前職の設計事務所では、木造以外の構造の建物にも多く携わったのですが、今後設計活動をしていく上で木造の建物を主軸に設計をしたいと思うようになりました。
様々な事務所を調べている中で、松井郁夫建築設計事務所では、アカデミーで学んだ木造の考え方が実践されていることや川上側と川下側との協力関係を意識した活動をしていることが分かり、建築のデザインにも惹かれました。
建築の設計は人の生活の場や風景などを提案することでより良い環境を創ることができる仕事だと思っているので、そこにモチベーションを持ちながら仕事に取り組んでいます。

質問4)アカデミーの学びで役に立ったことは何ですか?

アカデミーでは木の特性から学びます。
木の裏表、背と腹などを知ることで木材の反り方を予想できます。
現在、勤務している松井郁夫建築設計事務所では、木材の墨付け・刻みに入る前に柱や梁など1本1本の部材について、節の多い面・少ない面、反り方などを吟味して材料の配置を決めます。
アカデミーで学んだ木材を見る目が、そのまま活かされる場だと思います。

質問5)家づくりで意識していることは何ですか?

常に建物ができあがった時にどういう場所になるかを意識するように心がけています。