木造建築専攻
卒業生の進路
卒業生インタビュー

鈴木 篤司 -自然とのつながりを伝えられる設計者に-

プロフィール

森と木のクリエーター科 21期生

有限会社LIN 代表取締役

https://www.lin-inc.com
https://store.tsukihoshihi.com

1975年 生まれ
1999年 日本大学芸術学部美術学科 卒業
1999年 プロダクトデザイン事務所 入社
2001年 インテリアデザイン事務所 入社
2003年 有限会社LIN 設立
2020年 製造小売業 開始
2023年 森林文化アカデミー木造建築専攻 卒業

質問1)どんな仕事をしていますか?

アカデミー在学中・卒業後に至るまで、インテリアデザイナーとして主にアパレルショップなどの設計に携わっています。
全国の商業施設にて、延べ700件以上の設計を行ってきました。
卒業後は建築士資格を取得し、設計業務と並行しながら、奄美大島にて宿泊施設及び物販店舗の事業計画をしています。

質問2)アカデミーに入ったきっかけは?

工業設計から内装設計、そして建築設計まで技能の幅を広げる為と、机上の設計だけではなく、自身の「手」でものづくりがしたいと考えていました。
年齢的にも学生として学び直すのは少し躊躇していましたが、もともと自然が好きだったこともあって、良い環境に囲まれたアカデミーの存在を知り、一念発起して移住し入学しました。

質問3)今に生きているアカデミーの学びは?

木造建築の経験・知識に限らず、地域活性や資源利用、地球環境まで幅広く学ぶことができました。
個性豊かな教員方や20代から60代までの様々な同期生と共に学ぶことができ、色々な考え方も知ることができました。
又、自然が好きとはいっても、移住前は身近に感じることができない東京の都市部で過ごしてきました。
美濃には美しい山川草木や文化があり、アカデミーで学んだことを間近で直感的にわかる環境も良い学びの場だと思います。
渓流釣りが趣味でよく山に入りますが、入学した際には、精神的にも肉体的にも学びの場としても、積極的に深山に身を投じるのもおすすめです。
日常の生活では、自然は人間社会と対するものと捉えがちです。建築も雨風・暑さ寒さなどを凌ぎ、環境から人間を護るものだと思います。
ですが本来、人も森羅万象の一部であり、自然は共にあってつながり生かされるもの。 
太陽の軌跡、月の満ち欠け、風の動き、雨の音、土の匂い、深い霧、漆黒の闇、木の温もり、生き物の感触、山野草の苦味、川面の煌めき、渡り鳥の訪れ、獣の雄叫び、舞い上がる羽虫、循環する森・川・海、壊された生態系。
数え上げたらキリがないですが、そういった普段見落としがちな、でも実は特別で奇跡的な自然の美しさや厳しさ、そして環境問題も、今後も実務を行う上で根底的に必要な感覚を一緒に深めることができた=学ぶことができたと思います。

(2024年インタビュー)