よくある質問
Q:建築未経験者ですが大丈夫ですか?
A:建築学科卒の学生は建築全般の知識や有名な建築や建築家、専門用語などの情報は持っていますが、大学の建築学科でも木造建築はほとんど学びませんし、大人数での座学が中心ですので木造建築の深い知識や技術は持っていないことがほとんどです。ですので、建築学科を卒業していても木造建築に関してはスタート地点はさほど変わりません。
これまでも、文学部や法学部卒で前職も様々な全く建築に関係ない建築未経験者の学生が多く入学されましたが、やる気次第で十分授業についてきています。(卒業生紹介も参考にしてください。)
逆に建築以外の専門知識があることで、アカデミーで学ぶ木造建築の知識を融合させ、その学生でしかできない内容に踏み込んでいく学生もいて伸びしろは大きいと思います。また、同級生に建築も含めていろいろな分野の学生がいることでお互いに視野が広がりいい刺激になっています。
Q:今の仕事(日数を減らすなど)をしながら就学可能ですか?
A:これまでに、仕事を辞めずにアカデミーへ就学している学生もいますが、勤めている場合は休職したり、起業している場合は休業したりしていました。授業が毎日ありますので基本的には仕事を続けながら就学することは難しいです。
逆にアカデミー在学中に設計事務所を起業し、学校の休みの日に仕事をしている学生もいたのも事実です。アカデミーでの学びを中心にして、仕事と両立させることができる場合もあると思いますが、本人次第かと思います。
Q:今40代ですが、これからアカデミーへ就学して、その後木造建築の仕事はできますか?
A:これまでの学生では、入学時の年齢で分類すると、20代40%、30代30%、40代10%、50代以上20%です。
40代以上の進路状況は、地域工務店設計部への就職、構造設計事務所の起業、東京大学大学院への進学などさまざまです。40代以上からであってもアカデミーへ就学して、その後、自分の進みたい進路へ進んでいます。
入学時の属性や卒業後の進路についてはこちらのページもご覧ください。
Q:短大や高専で建築を学んだのですがクリエーター科へ入学可能ですか?
A:クリエーター科木造建築専攻は、大学卒業(見込み者含む)の資格を有する者、又は同等の実務経験者などとなっており、ストレートでの短大や高専卒だと入学することができません。別途実務経験を積まれている方は受験できます。
また、エンジニア科への入学は可能です。エンジニア科で林業や製材や木材流通などの林産業を2年間学んだうえで、クリエーター科木造建築専攻へのステップアップも検討いただければと思います。
Q:岐阜県外からも就学可能ですか?
A:岐阜県立の学校ですが、県外からの就学も可能です。これまでの学生も半数以上は県外出身の学生となっています。
Q:現在、高校生ですが、できるだけ早く実践的な木造建築専攻に入りたいのですが?
A:通常は大学で4年間学んだ後受験資格が得られるクリエーター科ですが、エンジニア科に入学して2年間しっかり学び、優秀な成績と認められた卒業見込みの学生は、クリエーター科(木造建築専攻)を受験することができます。
Q:大学を出てないのですが就学可能ですか?
A:実務経験が一定期間以上あれば可能です。
受験資格は、大学卒業(見込み者含む)の資格を有する者、又は同等の実務経験者などとなっております。同等のというのは、大学で4年間学ぶのと同等程度以上の期間を指します。また実務経験ですが、建築関係であれば問題ありませんが、建築関係以外でも建築は総合的な学問のため有利に働く場面も多く実務経験に含むことが多いです。
詳細はお問合せください。
Q:木造建築に関わる仕事に就くためにはどんなルートがありますか?
A:木の建築に関係する仕事にへは様々なルートがあります。
まず思い浮かぶのが4年制大学の工学部の建築学科でしょう。ですが、大学では木造についての授業がほとんどないため、仕事をしながら学ばなければいけません。そのため、いくつかの大学で社会人向け木造建築の通信講座が開講されています。
他には、建築系専門学校があります。伝統的な木造だけだったり、製図中心だったりと専門をしぼった内容を中心に構成している学校が多いです。
また、資格学校では建築士資格を取得するための授業が中心で実務的なことはほとんど学びません。
職業訓練校は、大工さんや左官屋さんといった職人を育てることが中心です。
森林文化アカデミーの木造建築専攻では、木造建築の設計を軸に、構造や木材、居住性、環境性能といった実務で必要な技術を学びます。また、小さな建物を実際に建設することで、現場での対応力も習得します。
木造建築の仕事へ着くためのルート
Q:事前に勉強しておくことはありますか?
A:建築は総合力が必要になりますので、すべての物事が役に立ちます。喫茶店でのアルバイトであれば、調理の動線や収納の使い勝手を自然に体験していますし、事務作業であっても、効率の良い進め方や書類の書き方、人との対応力など、建築実務で必須の能力です。
ですので、建築に関係しない仕事、現在興味がある内容、現在学んでいる内容など、すべての事柄が意識次第で将来建築に役立つ内容に変換されていきます。
もし関連する書籍などを読むのであれば、教員おすすめの一冊を参考にしてみるのも良いでしょう。
Q:授業料以外にどんな費用がかかりますか?
A:教材に関しては、一部の授業でテキスト(建築関係法令集や自立循環型住宅の設計ガイドラインなど)を購入していただきますが、多くの授業では使用するテキストや資料を随時配布しますし、建築模型用の材料なども基本的に支給されます。
また、自力建設や実習で使用する作業着やヘルメット、軍手は購入していただきます。特に斡旋は行っておりませんので近くのホームセンターなどで用意する学生が多いです。
パソコンは各自持ち込む学生もおり学生室で作業が出来て便利ですが、24時間使用可能な情報処理室を利用できますので、持ってなくても大丈夫です。プリンターやプロッター、コピー機も授業に必要なものに限り自由に使用できます。
ですので、それ以外にかかる費用としては、基本的に日常生活の費用(住居費や食費、交通費など)程度です。
Q:木造建築の他にもアカデミーには興味のある授業もあります。木造建築以外の授業を受けることは可能ですか?
A:それぞれの専攻の専門科目については授業開講日時が重複する場合が多いため難しいです。ですが、共通科目は、森林文化アカデミーの学生として身につけておいてほしい内容を習得する科目ですので、林業体験やチェーンソー講習、木工の基礎など林業や森林環境教育、木工など基本的な知識や技術について学びます。
木造建築専攻に軸足を置いて受講できる授業時間のうち、約50%程度は林業や森林環境教育、木工などの共通科目になります。
専門科目、共通科目についての詳しい内容はこちらのページをご覧ください。
Q:アルバイトはできますか?
A:平日はほぼ終日授業が入っていますので日中は難しいです。また、自力建設や実践プロジェクトなどの関わり具合にもよって、放課後も忙しく活動している学生が多いです。
自分で時間をコントロールできれば、両立も可能かもしれませんが、アルバイトはなかなか難しいようです。
美濃市や中濃圏域の設計事務所や工務店で、模型製作や図面作図、古民家調査など、短期的にアルバイトしている学生もいます。卒業生ネットワーク等を通じて案内が出ることがあります。
Q:奨学金などの制度はありますか?
A:奨学金はいくつかの種類があります。
日本学生支援機構の奨学金の他に下記の制度を予定しています。
詳細は入学後案内をしますが、その推薦・選考に際し、入学試験の結果等を選考基準とする予定です。
岐阜県立森林文化アカデミー特別給費生制度
支給額 | 年額 560,000円 |
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支給期間 | 1年間(1年時または2年時) |
対象者 | 森と木のクリエーター科の学生で著しく優秀と認められる者、各学年2名 |
美谷添奨学金(平成21年度から平成29年度の実績、平成30度以降は未定)
支給額 | 年額 105,000円 |
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支給期間 | 1年間(1年時または2年時) |
対象者 | 森と木のクリエーター科の学生で著しく優秀と認められる者、各学年1名 |
Q:学生の皆さんは自宅から通っているのでしょうか?
A:自宅から通っている学生もいますが、学校周辺(美濃市や関市など)に下宿しているケースが多いです。また、複数の在学生と同居して、1棟の建物を借りている「シェアハウス」をしている学生もいます。その場合、林業や木工などの他分野と一緒に住んでいるケースもあり、日常生活の中で建築以外の知見も拡がっています。
シェアハウスは、卒業生が次年度の新入生を紹介する形で引き継がれていることが多いので、オープンキャンパスなどを利用して在校生と調整することで情報が得られます。
Q:卒業生は就職をどのようにして決めていますか?
A:自力建設や授業を通して、仕事に対するイメージを膨らませつつ、一年目の春休みに気になる設計事務所や工務店などにインターンシップに行きます。このインターンシップで会社の雰囲気や仕事内容などをしっかりを把握し、自分の相性にあっているかや、やりがいはあるかなどを判断します。
アカデミーで学ぶ自力建設や専門科目は、大きな大学の建築学科よりかなり実践力を高めていますので、就職に対しても有利です。これまでの就職率はほぼ100%です。それもほとんどの学生が希望した会社に入ったり、独立しています。
Q:卒業後、木造建築ではどんな仕事がありますか?
A:木造建築に携わる仕事はたくさんあります。
例えば、木の建築を設計する建築士。住まい手との打ち合わせから、図面や模型製作、現場の監理と家の一生をデザインし、住まい手の暮らしをプロデュースします。
他にも、家づくりを支える縁の下の力持ち、現場監督さん。工事の段取りやスケジュール調整、予算管理といった大事な仕事を受け持ちます。クライアント、建築士、職人さんを結ぶ大事な仕事です。
さらに、木材の知識が豊富な木材屋さん。同じ樹種でも一本一本、表情や性質が違います。木材を熟知し、乾燥方法や流通にこだわります。
木造建築専攻では基本的に設計者を育成しています。自力建設などで実際に施工する場面もありますが、これらも設計者としてきちんと作れる図面を描いたり、施工監理を行うために必要な内容としてとらえています。
仕事のスタイルも様々です。インドアな事務所中心の仕事から、アウトドアな現場中心の仕事もあります。大勢の人とのコミュニケーションを中心とする仕事から、必要最小限の人との繋がりでする仕事もあります。非常に現場に近いところの仕事から、地球の裏側など遠いところとの仕事もあります。それぞれの中間的な仕事もありますので、木造建築の仕事の分野としては、必ず皆さんそれぞれのスタンスにフィットするような仕事を見つけることができると思います。
また、単一の職種にとどまらず、セミナー講師も行ったり、雑誌に投稿したり、ちょっとした家具製作を行ったりと、様々な職能を組む合わせて独自の職種にしている卒業生も多数おります。
具体的な職種については、卒業生紹介のページを御覧下さい。
Q:卒業後のスキルアップサポートはありますか?
A:森林文化アカデミー主催で、プロの方向けの専門技術者研修を行っています。構造計算や温熱計算など、実務で必要なスキルアップを行います。
また、岐阜県が主催する木造建築マイスター講習や木造住宅アドバイザー講習など、森林文化アカデミーを会場にさまざまな研修も行っています。
上記の研修のほか、卒業生ネットワークでいろいろな情報を得ることができます。