5 演習林
日本で唯一!学内に33haの演習林
アカデミーには校舎の横に33haの演習林があり、様々な実習で活用しています。演習林を所有している大学はたくさんありますが、大学のキャンパスから遠くて日帰りでは行けなかったり…。アカデミーでは校舎から歩いて5分で演習林に行くことができます。そんな近さを活かして、様々な実習が繰り広げられています。そんな演習林を活用した実習の様子をいくつかご紹介します。
入山式
毎年4月、アカデミーの学生、教職員、森林研究所の職員が演習林の「山の神」に集まります。学生会長などそれぞれの組織の代表が御玉串奉納し、入山祈願を行います。
植栽〜下刈り〜間伐実習
入学式が終わり、一番始めの実習が植栽実習。毎年、0.1ha程度の皆伐地で地拵えから植栽を行います。校舎から歩いて5分で演習林に行けるので、自分の植えた木がちゃんと大きく育っているか観察することも出来ます。また、毎年場所を変えながら植栽しているので、植栽1年目、2年目、3年目それぞれの林を身近に見て、成長具合を感じることが出来ます。
伐採搬出実習
エンジニア科2年の林業コースと一緒に高性能林業機械を使って、伐採搬出を行う実習を行っています。皆伐を行う部分は、来年度の植栽実習で地拵え、植栽を行います。
経営計画実習
アカデミーの演習林を題材に経営計画を作成する実習です。実際に林分調査を行い間伐の必要性を検討したり、路網配置や集材方法を検討したり、実地の調査に基づいて経営計画を作成します。演習林が身近にあるからこそ、リアリティのある計画が立案できます。
実習の概要は、①アカデミー演習林の経営計画を各自が立案する。 ②演習林を1人の個人が所有する山林と仮定する。 ③現況に鑑み、経営方針と具体的な施業計画を立てる。 ④現地調査を実施する。
発表に盛り込む内容は、①森林の経営に関する長期方針、 ②多面的機能を高度に発揮しうる森林経営、 ③伐採材積や造林計画、④ゾーニング、 ⑤目標林型・施業計画、⑥路網や集材計画など。
総合的なスキルが求められる実習です。
木造建築分野とコラボ【心柱搬出プロジェクト】
他分野とのコラボで演習林を活用する場合もあります。木造建築分野の学生が自力建設の設計で「心柱として長さ8mの長尺材が欲しい!」とのこと。さっそく演習林に行き、設計側が求める材を探して、伐採搬出するプロジェクトを行いました。
林業や木造建築に限らず、他の分野の学生さんも手伝って演習林から搬出し、皮むきまで行いました。この時運んだヒノキは10m。通常のトラックに乗せることは出来ませんが、演習林と校舎が直結しているアカデミーならでは。林内作業車で校舎まで運びました。
この時の自力建設はこちらの「森湊灯台」です。この建物の心柱となりました。