諸橋 なつき (もろはし なつき)
おもしろそう!やってみたい!いつやろう?
◇プロフィール
東京都出身。 大学卒業後、旅行会社に就職。秘境地域担当となり、世界の大自然や、自然とともに暮らす人々に出会う。非日常の旅ではなく、自分も日々自然と共にある仕事や暮らしがしたい!と思うようになり、2012年アカデミー(IPコース)へ入学。卒業後、徳島県の自然スクールトエックのようちえんの研修生になる。
結婚を機にアカデミーの同級生だった夫がはじめた下駄屋、郡上木履を手伝っている。下駄のオフシーズンに、古絵本屋&子どもの遊び場「からんころん文庫」をお店の一部を利用してやっている。
◇入学を決めたきっかけ
大学生の時に奥多摩の山のふるさと村でインタープリテーションの研修を受け、講師として来ていた森林文化アカデミーのコバさんに会い、学校のことを知りました。一緒に来ていた個性的なアカデミーの学生と共に研修を受けて、めちゃくちゃ面白くて、こんな学びの場があるのか、こんな自由な大人がいるんだと驚きました。
就職した後もずっと気になっていて、見学に行きました。興味がある森のようちえんやプレーパークの実践の場が学内にあることと、岐阜の山と川に包まれている感じが心地よくて最高で、この自然の中で学びたい!と思い、受験を決めました。
◇学生生活で印象に残ったこと
たくさんありますが、、失敗や悔しい思いをたくさんできたこと。今まで受け身だった自分に気づけたこと。
12期生は、IPコースがたまたま私ひとりで、キャンプや自然観察会、プレーパーク、森のようちえん、毎日やりたいことが盛りだくさんだけど、一人でキャパオーバーとなることが多かったです。
アカデミーは面白くてやってみたいことがいっぱいあって、学びの宝庫!でも、どれも、受け身ではなく自ら学び取る姿勢が求められ、時間も体力も足りず、ズーンとなる日々。そんな二年間、最後の方にようやく、自分がやりたい
ことに出会い、それにしぼって本気でやるぞ!と自ら動けた気がします。それがめちゃくちゃ楽しかった!
そして、一人じゃできないことも、仲間に想いを伝えることで協力してもらえて、実現できるんだと体験を通して実感しました。失敗や迷惑もたくさんかけたけど、あの挑戦できる環境と、出会ったステキな人々に感謝しています。
「もりもりキャンプ」や課題研究として取り組んだ「おうちプレーパーク」を通して、こどもたちに、自分に向き合いやりたいことをやる!自由を使いこなす!をメッセージとしてやっていました。
「やりたいことをやる」というのは、 簡単じゃないけど、本当にやりたいことだから頑張れるし楽しい。それは私自身のアカデミーでの学びのテーマだったし、これからも続いてくと思っています。
◇仕事を選んだ理由
今の仕事のやりがい 私は東京の下町の商店街で生まれ、自営業の祖父母と両親に育てられました。今、下駄屋の店番をしながら、この郡上八幡の町中という人が集う環境も、みんなでお店を営む家族のカタチも、大好きだし、しっくりくるなと感じています。 もっと色んな人に遊びに来てほしいと思い、下駄のオフシーズンのお店を利用して、子どもの遊び場として「からんころん文庫」をはじめました。
工作が好きなので、子どもたちと下駄の端材や山でひろった自然物を使っていろいろ作ったり。 学校や家庭ではない子どもの居場所、行きたい時に子どもが自分で歩いて行けるような場所。課題研究でやった「おうちプレーパーク」の続きをしているような感じです。 こんなちいさな子どもの居場所が各地にたっくさん増えて、子どもが笑えるハッピーな世界になったらいいなと願っています。
◇アカデミーの学びで役立っていること
《おもしろそう!→やってみたい!→いつやろう?》と、すぐに行動できるようになりました。わたしなんかにできない、とか思わず、まずはやれることからやってみようと思うようになりました。自分のやりたいことや居心地が良い場、自分らしい取り組み方に気づけたおかげです。
◇今の仕事で意識していること
こどもたちと、何が好き?楽しい?やろう!失敗してもまちがってもいいよ!って話しながら、遊びを通して、主体的に挑戦したり、生きていくことの楽しさを一緒に体感していきたい。 山と川に囲まれた郡上で、自然の一部として生きていることに感謝し、自然のおもしろさやすばらしさを、遊びや絵本や工作を通して一緒に知っていきたい。
あとはやっぱり、ほそくなが〜くたのし〜くずっと続けていきたい!私が大学生の時に出会ったアカデミーの学生たちが、楽しそうでおもしろくて、こんな大人がいるんだなって思った時のように、大人になってもいつだって人生って楽しんでいいんだ!いつだって今を楽しもう、って思ってもらえたら嬉しい。
◇学生へのメッセージ
なんでも挑戦できる今をめいいっぱい楽しんでくださーい!
(2024.1.8掲載)