0 クリエーター科
高度な専門知識と徹底した現地現物主義で実践力を養うために、
「森と木のクリエーター科」には5つの学びの特色があります。
【その1】常勤教員による少人数教育
森と木のクリエーター科の全学生数は40人。それに対して常勤教員18人で、学生と教員の割合は2:1。県立の学校ならではの贅沢な学びの環境が用意されています。
カリキュラムは 画一的なものではなく、個々がめざす進路に合わせて学生が自ら組み立て、 18人の経験豊富な常勤教員が腰を据えてサポートします。少人数制だから こそ、充実したディスカッションや実習・研究が可能です。大学や社会人経験を経て、学生それぞれが学びの目的が明確になっているからこそできる先進的な学びの場です。
森林環境教育専攻では、常勤教員が4名と学生は1学年5名程度。キャンプ実習のような野外での実習、そしてコミュニケーションを重視した実践的な教育プログラムが実現できるのも、この特別な環境によるものです。
【その2】幅広い分野と人的ネットワークの構築
林業、森林環境教育、木造建築、木工という異なる4つの専門分野がつながっている学校は、全国でも他にありません。森から木へ、さらに人の暮らしへと続く流れの中 で学ぶからこそ、深く理解できることがあります。
また”飛騨の匠の歴史”が示す通り、岐阜県には豊富な森林資源を生か した林業が盛んなことに加え、木材利用の面でも 優れた産業が多数あります。森林文化アカデミーは県内市町村と連携協定を結んでおり、地域のさまざまな産業とのつながりがあるのも、岐阜県ならではです。
さらに近年では森林空間を活用した「森林サービス産業」も注目されており、これからの産業についても全国の実践者と広くつながっています。
【その3】海外大学との連携で国際的な視野の獲得
平成26(2014)年、森林文化アカデミーはドイツ・バーデンビュルテンベルク(BW)州のロッテンブルク林業大学との間で連携協定を締結しました。
ロッテンブルク林業大学は、林業、 森林環境教育、木造建築など、森林文化アカデミーと同様な学科構成を持ち、州の森林官(フォレスター)をはじめとする人材育成を行っている大学です。
両校の間 では、教員同士の交流の他、研究活動の実施、学生の相互派遣などを行っています。 ドイツに学び、グローバルな視野を獲得できます。
森林環境教育専攻 教員と学生のドイツ研修(2024)
【その4】社会の課題解決と自らの夢の実現をめざす課題研究
森と木のクリエーター科の学生は2年次になると、自ら課題を設定して研究に取り組みます。
社会人経験がある学生も、大学卒業後すぐアカデミーにやってきた学生も、テーマは同じです。
「自分が学んできたことを生かして、社会の課題をどう解決できるか」
1年間をかけて実践する課題研究は、卒業後の就職や起業へ向けた助走でもあります。
森林環境教育専攻の課題研究は、こどもの教育、パーマカルチャー、伝える技術、森林資源の利用方法、山村の地域活性など、卒業後の自身の生き方と重ね合わせながら、幅広いテーマに取り組んでいます。
課題研究公表会の様子
【その5】年齢・職歴など個性豊かな学生
「森と木のクリエーター科」は大学卒業、または社会人経験者が対象。つまり 大学院のような学科です。22歳の若者から60歳代まで、幅広い世代、職歴も様々な個性豊かな学生が全国から集まり、学生同士で刺激しあうため、学生生活を通して、授業外・学校外での学びも多くあります。
入学時の平均年齢は36歳。(2020年度) 森や木に関わる仕事がしたい、地域社会に貢献したいと考える人が全国から集まります。前職で身につけたスキルも、新しい 生き方や働き方に必ず役立ちます。
卒業式後の一コマ。さまざまな年齢層、職歴の学生が集まる
【専攻の特徴】技術と知識をかけ合わせて実践する
「森と木のクリエーター科」の5つの特色をふまえながら、森林環境教育専攻では基本知識やスキルを組み合わせ、多分野で”森と人をつなぐスペシャリスト”を育成しています。
専攻教員4名が、それぞれの専門領域で特色ある科目を提供します。
【1 森と人をつなぐ(萩原ナバ教授)】 【2 里山マネジメント(柳沢教授)】
【3 インタープリター (谷口講師)】 【4 地域で暮らす(小林准教授)】