間伐の選木と伐倒技術を鍛える
エンジニア科二年生林業コースに、「間伐木の選木と伐倒の技術を鍛える」という科目を新設しました。学生を二班に分け、同じ時間に、一班は選木の実習を、もう一班はさらに2グループに分かれてチェーンソーによる伐倒・造材の実習を行います(午前・午後で班を入れ替えます)。すなわち3グループに分かれての実習なので、3人の教員が指導を担当します。このため、これまでよりも濃密な指導が可能になりました。
その中の、選木実習の一コマです。
選木をはじめとした林業技術は、林木の成長をコントロールする技術です。したがって、林木の成長の仕方を知ることが、とても大切です。そこでこの授業では、間伐木の年輪を詳細に観察し、その木の、さらにはその玉(造材された丸太)の伐られるまでの成長過程を考察しました。観察したのは、自分たちで選木し、伐倒し、造材したものです。
現物が目の前にふんだんにあるので、様々な観点から観察ができます。
- 末口の高さに到達した樹齢
- その玉の元口と末口の年輪数や年輪幅(構成)の違い
- 樹冠材としての直径成長と枝下材としての直径成長 などなど
それと同時に、数本の立木で、幹直径と樹高・樹冠長・樹冠幅を測定し、その場でグラフを描いて、現物と見比べながら肥大成長と樹冠(というか着葉量)がいかに関係深いかを確認しました。
過去から現在までを通しでみるというのが、本日の第一のお題。実感を伴った知識として身についたかな。
報告:横井秀一