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2019年08月28日(水)

第7回 岐阜県地域森林監理士養成研修を開催しました。

岐阜県地域森林監理士養成研修の第7回目となります。岐阜県地域森林監理士として活動するうえで、今後、密接に関係する可能性の高い『森林経営管理制度』について岐阜県林政課森林企画係 川畑技術課長補佐より講義が行われました。

 

1.森林経営管理制度の導入の背景と概要

最初に、森林経営管理制度はそもそもどのような背景から導入されたものなのかを解説いただきました。

背景として示されたのは、昨今国内の人工林は50年生を超える人工林が50%を占め、活用できる森林資源が充実している状態にあること、それに伴い、木材の供給量は増加傾向にあるということでした。

一方で、岐阜県が行った市町村に対するヒアリングによると、市町村が管轄する民有林で手入れが行き届いていない森林が多く、さらに、相続登記が行われていないなどの理由で、登記簿上の所有者が不明な土地の割合が、農用地や宅地にくらべ、林地は高い数値となっていることが示されました。

このような背景のなかで、手入れが行き届いていない森林を解消するために、森林経営管理制度が策定されたことを教えていただきました。

2.森林環境税及び森林環境譲与税

引き続き、「森林環境税及び森林環境譲与税の関係性」や「森林環境譲与税の使途」についての『そもそも論』について解説をしていただきました。講師から、森林環境譲与税の使途は、これまで手が届かなかった森林の整備をすることが大前提であり、市町村は納税者である国民に対して森林環境譲与税の使途について説明責任を果たす必要があることについて説明されました。

県内の各市町村に聞き取りをされたなかで、市町村の考えている使途についてご紹介いただきました。例えば、「道の補修で使う。」場合は、「これまで手がつかなかった森林を整備するために、この道を補修することが必要である。」ことを市町村はしっかり説明しなければいけない とお話をいただきました。

3.森林経営管理制度について

森林経営管理制度の背景や財源となる森林環境譲与税の関係をもとに、森林経営管理制度そのものについて最後にご講義をいただきました。

市町村がこの制度を推進するにあたってどのような役割を果たすことが期待されているのか、それに対して、岐阜県地域森林監理士として、市町村にどのような支援ができるのか。ということを軸に制度の説明をされました。

研修生は普段の業務のなかで、森林の状況把握や森林の収益性の見立てなどを行っておられる一方、市町村職員は、必ずしも林務に精通している方が担当されるわけではありません。このような研修生が岐阜県地域森林監理士となった際に提供できるスキルやポイントを具体的に教えていただきました。

4.意見交換

最後に、これまでの講義を踏まえ、「市町村が森林経営管理制度を進めるにあたって、岐阜県地域森林監理士に対して期待されるニーズと、それに対してどのような支援ができるのか。」というテーマについて、研修生でワークショップを行いました。