林業機械の未来を探る
クリエーター科の『林業事例調査』という授業で京都府まで行ってきました。この授業は、林業や森林にまつわるさまざまな事例の現地見学や企業訪問を経て、これからの林業や森林のあり方について学び、考えるというものです。
今回は、1泊2日というプランで3箇所の場所を見学してきました。
ここでは、1日目に見学した京都府の福知山市で行われた、第40回全国育樹祭記念行事の「森林・林業・環境機械展示実演会」について報告します。
機械展には、ハーベスタ、スイングヤーダ、間伐材搬送装置などの全国の機械メーカーが集い、森で働く機械の展示、実演会を主としています。さらに、丸太切り体験や、充電剪定ばさみでの剪定体験などが出来るほか、福知山スイーツをはじめ地元の物販・飲食コーナーが盛り沢山となっており、家族でも楽しめる場となっておりました。しかも入場無料です!
会場に入ってすぐ目に入るのがやはり高性能林業機械です。今回は工業団地の空き地を利用して開催されたため、機械を実際の山に持ち込んでの実演は見ることができなかったのですが、それでも繊細かつ大胆な実演を見ることができました。日本では、ヨーロッパ各国に比べてまだまだ林業機械が普及しているとは言えません。多種多用途の林業機械が開発されてきていますが、それが現段階では活躍できる場が少ないのが現状です。日本の社会情勢やニーズ等に沿った機械開発が重要であると改めて感じました。
さらに、わが学校もお世話になっている、スチール社では林業道具やチェーンソーの展示、バッテリー式のチェーンソーの丸太切り体験などもさせていただきました。バッテリー式チェーンソーは音がとても静かで、街中などの騒音が気になる場所での作業に向いているな感じました。そして、スチール社での実演は、「ティンバースポーツ」という競技の実演です。ティンバースポーツは、昔の木こりの技術と現代のチェーンソー技術を合わせて競技化したものという感じでしょうか。世界大会なども行われているそうです。実際にオーストラリアの選手の方が一部の競技の実演をされていました。
斧ひとつだけで、あっという間に丸太が真っ二つです。
さらにこの見たことのない大きさのノコギリで、これまた数十秒で丸太が真っ二つ。このノコギリは、素人がやってもピクリとも動かないそうです。パワーはもちろんですが、押したり引いたりするときの角度や力の入れ具合が大事なんだとか。なにはともあれ、圧巻の一言でした。
まだまだ紹介しきれていないブースが多くありますが、このように林業機械だけでなくさまざまな展示、実演を見ることができ、林業の機械化について考えるきっかけとなりました。
報告:クリエーター科1年 坂口陸