木造建築の現場(エンジニア科授業)
エンジニア科一年生の授業の「木造建築の現場」です。今日は自力建設の一つ「あらかしのだんだん」+「みさきのちゃや」の洗いです。
エンジニア科2年の平川さんの洗い実験のいろいろを見た後、一番シンプルな水洗いを行いました。
基本的に紫外線や汚れによって銀鼠色になった構造材を丁寧に拭いていきます。
拭いたところと元の違いは一目瞭然です。美しい木肌が見えてきました。
水場前の目隠しパネルも、どんどん汚れが落ちていきます。
これが仕上がりです。きれいになりました。
もう一つの手入れは、腐朽して取り外したデッキ板の復旧です。
「あらかしのだんだん」では、計画当初から腐っても取り替えしやすいような工夫と、どこまで腐っても良いかの計画をしていました。
デッキの厚みは12cmもあります。構造実験の端材を利用する計画で寸法を決めています。
また、下の写真の土台は全く無事です。デッキの隙間から落ちる雨水は波板によって土台にあたることなく、流れていきます。これで、デッキ板だけ、随時交換するだけである使えるようになります。
今回は、自力建設で加工試作をした材を再利用しての復旧です。1年生なので電動工具が使えないので、手ノコで加工していきます。
土台の隙間に差し込むだけで復旧しました。塗装はまたの機会に・・・。
半日かけて、構造材を磨いて、非常にきれいになりました。
学生からも、木材ってこんなに綺麗に戻るんだ。とか、浮造りになった木肌が気持ちいいなど、自然素材ならではの、経年変化と手入れのエイジングの美しさが実感できたのではないでしょうか。
准教授 辻充孝