木造建築のメンテナンス実習
木造建築のメンテナンスの授業を行いました。エンジニア科2年の林産業コースとクリエーター科木造建築専攻2年生の合同授業です。
初日は、メンテナンス概論と実際にアカデミー校舎の診断です。
アカデミーは竣工17年目、いろいろ手入れが必要な個所も出てきています。
まずは、木造建築として避けては通れないシロアリと腐朽菌の様子です。
どちらも生物ですので生きていくためには水分が必須です。そこで、地盤から湿気が上がってきやすい床下や小屋裏の雨漏り点検からです。
いないことを期待しましたが、やはり奴らはいました。
地面からしっかり蟻道を作って上がってきています。
この場合、まだ活動中かどうか、どこからどの範囲まで上がってきているかが重要です。蟻道を一部破壊して状況を確認しましたが、現在は活動していないようです。経過観察が必要です。
シロアリは、建物に来なければ、自然界で分解してくれる益虫なのですが、建物に着た途端嫌われ者。うまく付き合っていかないといけません。
床下の様子も確認です。水シミができていてドキッとしましたが、手で触ったり、含水率を計るとそこまでではありません。入口下の部分でしたので暴風雨の時に開けっ放しした際に雨が入り込んだものと考えられます。これも大丈夫とは思いますが経過を見ていく必要があります。
これらをまとめて報告会です。不具合があった個所の原因と対策を検討していきます。手に負えないところは、アカデミー事務局に相談して、対策をしてもらいます。
准教授 辻 充孝