平成29年度施業プランナー第3回上級研修を開催
岐阜県において、施業プランナーの中でも地域の森林管理・経営を指導、牽引することができる人材を養成する上級研修を開催しました。
平成27年度は「所有者への説明」、28年度は「計画から進捗管理」、29年度は「マーケティング」とテーマ毎に3年間で研修するもので、平成29年度のマーケティング能力をテーマにした3回目研修が終了し、受講生のうち4名が3年間の研修を終え、川尻副学長から修了証を授与されました。
本年度のマーケティング研修は、3回にわたって川村誠農学博士を招き講義していただき、第1回は5月17日「日本型流通システムの形成とマーケティングの実際」、第2回は7月12日「吉野ブランド形成とブランド喪失」、そして今回、第3回として10月11日(水)[高価格材市場の解体と新たなブランド形成の可能性」として、森林文化アカデミー・テクニカルA棟・研修室Aにて講義が行われました。
講義の内容は、90年代を画期とする「第2次イノベーション】への胎動、集材機依存から車両系への大転換(プロセッサ革命)、ローエンド領域への挑戦(プレカットシステムへの流通システム転換)、「大規模工場」の現状と課題(製材企業の栃木県矢板市T社、福島県塙町K社、岡山県真庭市M社、広島県呉市C社のモデル分析)、オルターナティブとしての「邸別発送」の広がり(和歌山県田辺市のY社、長野県松本市のS社の部材供給システム)の説明がありました。そして、最後に、受講生それぞれが、市場転換にみる林業・林産業の行方を「近未来予想図」として附表の作成の提案があり、坂本竜馬にあやかって現代の「船中八策」の取組み策定が求められた。