伝える経験が、将来の森と木と人のチカラに!「木育総合演習」
エンジニア科2年林産業コースの授業に「木育総合演習」があります。将来林産業につく学生に、(木でつくる体験学習を通した)木育の講座スタッフとして経験する授業です。その伝える経験が、将来森と木に関わる社会人として、また親として役に立つ時が来ると信じます。
本年度は受講者が12人と多く、急遽、卒業生たちにお願いし、実践フィールドを増やしました。1つめは美濃フィールド。2つめは百年公園フィールド。3つめは郡上フィールドです。伝える授業は、実践を通してしか力がつきません。どのフィールドも、それぞれ実習を重ねはじめ、若いエンジニア科の学生たちの成長を実感しています。
美濃フィールドは、美濃市教育委員会の依頼により、7年間推し進めてきた「みの木育寺子屋」プログラム開発がベースにあります。本年度からは、「放課後子ども総合プラン」の一環として、新たに教材が産まれた地域で、地域の方にも関わってもらう「土曜の教育活動事業」として再構築している事業であります。卒業生の共育工房IPPO主宰の福島計一さんとNPOmusubi代表の吉田理恵さんに協力してもらいました。
以下、美濃フィールドの学生のレポートです。
「木育総合演習」担当:松井勅尚
木育総合演習の現場実習として『木の枝のコマ作り』やってきました。
美濃市中有知地域ふれあいセンターにて小学生向けの美濃市の木を使ったコマ作り体験を行いました。地域の方にもボランティアとして参加して頂き、2回に分けて実施しました。
まず始めに木の話をしました。普段から木と触れ合っている学生の出番です。絵を使って工夫してみましたが、興味を持ってくれたでしょうか?
その後は、企画者である、アカデミー卒業生の吉田理恵さんによる木(気)のいのちの話です。みんな真剣に聞いてくれました。
次はいよいよコマ作りです。ノコギリの使い方を教えた後に、木を輪切りにしてもらいました。木はリョウブ、サクラ、ヒノキの中から2種類選んで切ってもらいました。樹種による硬さ、香りの違いを体験しながらやってもらいました。みんなすごい集中力でした。
切った木は中心を取り、棒を刺して完成です。中心の取り方は、地域の方が工夫して準備をしてくれました。
最後に実際にこまを回して遊んでもらいました。みんな目を輝かせながら遊んでくれて、予想以上に楽しんでくれました。
今回のプロジェクトは3種類の木をはじめ、ほとんど学生が用意しました。準備の大変さや、子供達に教える難しさを痛感しました。しかし、子供たちが笑顔で帰ってくれたので、大成功だったと思います。この日をきっかけに森林資源に興味を持ってくれたら嬉しいです。
協力してくださった地域の皆様、ありがとうございました。
エンジニア科2年林産業コース 松下 昌太郎