ナバさんと過ごす『森のじかん』美濃加茂市の学校林活用
美濃加茂市山之上小学校の学校林を利用した『森のじかん』、山之上小学校の1年生、2年生、3年生の3学年のみんさんとナバさんが、貴重な森の時間を過ごしました。
学校の校庭から続く森の入り口まで来た1年生のお子さんたち、「普段は入ることが制限されている学校林に入るとあって、わくわくドキドキ」で山に向かいました。
森の入り口で、「おじゃましま~す」と大きな声で森に挨拶して、竹チップを敷き詰めた山の斜面を登っていきました。
少し登ると、保育園時代に見慣れたナバさんを発見し、大きな声で「ナバさぁ~ん」と呼びながら駆けて行きました。
最初にナバさんが「ハロー」と英語で挨拶し、それ以降は随所に算数や理科の要素を入れた『森のじかん』が始まりました。
次にナバさんは、二宮金次郎(尊徳)のような出で立ちで、背中には子どもたちが呼んでいた絵本を背負い、楽しいトークで迎え入れてくれました。
最初はナバさんが絵本の一節を読み上げながら、みんなで手をつないで輪になってみる。
ざわざわしていた子どもたちは、少しの緊張感を持って課題をクリアしていきます。
次に、みんなで森に置かれたロープを持って、円形や四角、そして三角を作ってみる。誰かリーダー役の人を決めた方が早くできるのか、みんなで協力して頑張りました。
最後は子どもたちがつくりたいと行ったハート型を作ってみました。すると子どもたちが「うさぎみた~ぃ」と言うので、すかさずナバさんが「それじゃぁ、みんなで枝や葉を拾って、うさぎの顔をつくろう」と言い、こどもたちが一生懸命にうさぎづくりをしました。
うさぎの顔をつくろうと持ち上げた枝の中に、オオゴキブリ(ヤマゴキブリ)を見つけました。すかさずナバさんが、このオオゴキブリの森での役割や習性を説明して、子どもたちの手の上を移動するかどうかのチャレンジを実施。
途中では、グループ毎に松ぼっくりやドングリを集めながら、子どもたちの興味を引き出します。
私が話をした1年生の男の子は、「松ぼっくりはどうやって探すのかな?」と聞くと、なんと「森の中を下を向いていては見つからない。上を向いてマツを探さないと」と冷静に話してくれたことに驚きました。
次は2年生のみんなです。この子たちもナバさんを見るやいなや、「ナバさぁ~ん」と大声で呼んで、大興奮!!
2年生のみんなには、この現場で見られる野生動物の話をした後に、シカとイノシシのスカルプ標本(頭蓋骨)を見せて、「何の動物の骨なのか」、「歯の付き方の違いから、食べ物を考えてみる」投げかけをしてみました。
次に1分間の間に山に登って戻ってくる時間の把握にもチャレンジ、学年によっては、立ち幅跳びで何歩か、森に住むリスが飛ぶ一歩はどれほど大きいか、などなど、野生動物と自分たちを比較しての学びもありました。
2年生の次は3年生も一緒に『山のじかん』を過ごしてもらいました。
今回は美濃加茂市と山之上小学校の全面的な協力があっての試行でしたが、今後も益々、森林文化アカデミーが介在できるよう努力して行きます。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。