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2016年08月30日(火)

「暮らしを舞台とした木育」を学びに全国から集まりました!

木育指導セミナー「園で使うスギの箱椅子づくり」を8月17日から19日の3日間行いました。

エンジニア科の授業「木育総合演習」としてスタッフ参加した、伊藤さんと長屋くんが報告してくれました。

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空間設営終了! 受け入れ準備万端!

今回は関東はもとより高知・鳥取・奈良・京都等、18名の方が参加をしてくださいました。

年齢層や地域も幅広く、様々な業種の方が見えました。

 

さて、はじめはオリエンテーションです。

自己紹介タイムを通して、協力して制作するためのペアを作ります。

松井先生から出されたお題は「一番自分と遠い人とペアをつくりましょう。」でした。

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ペアが決まったら、さっそく木育概論1のはじまりです。

先ず、松井先生が言われたのは4つの大切にしてほしいことです。

 もの・人・こと(時間)を大切にしよう

「みのたけ」にしよう

「どこから来て・・・どこに行くのか」考えよう

「ケア(気づかい)」しよう

これが、これから3日間のキーワードになっていきます。

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いよいよ、「箱イス」を作っていきます。

今日のノルマは、釘打ちとダボ打ちです。

皆さん集中してやっています。

今回初めて教える側に立っているクリエーター科2年のカーリーこと草刈さんも一生懸命です。

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皆さん無事、釘打ち・ダボ打ちも終えました。

今日はこの辺で「箱イス」の制作は終了です。

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今日最後の研修は、私たちエンジニア科2年の学生が、「樹木観察」として皆さんに8樹種を紹介しました。みんな木について調べてきましたが、しっかり伝えられたでしょうか…

 

 

皆さん知らない人、知らない環境で少し緊張気味でしたが、無事一日が終わりました。

最後の感想では、「今日学んだことを明日にいかせれるようにしたい。」という人が多かったです。明日もがんばりましょう。

作成:伊藤

セミナー2日目は、体操から始まりました。作業をする前の準備運動として1日目に習った通りに重力を意識し、からだ全体を使っていました。

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そして、木育概論2が始まりました。

先ず、机ごとに、振り当てられた木の説明パネルについて、展示してある50種の木の中から、協力しながら実物を選び発表し合いました。

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また、以下のように木育が育む5つの力についての学びや、

1、木と樹のつながりを感じる力が育ちます。

2、モノを大切にする心が育ちます。

3、工夫する力が育ちます。

4、根気や、やる気が育ちます。

5、協力する心、気づかう心が育ちます。

道具がからだの延長であることを学びました。

 

講義の後は実践です。手の延長であるノコギリを体験してもらうため「薄切り選手権」を行いました。そして、天板をサイズぴったりに切り落とし、側板や天板のダボ切を行いました。

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天板を寸法通りピッタリに切ります。切る人もサポートする人も姿勢がいい!

 

 

 

 

側板の丸い穴をサンドペーパーで磨き、着色をしました。

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最後に、木育の実践園である美濃保育園の見学に行きました。皆さん意欲的に質問をしていました。

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2年半使用した年季の入った箱椅子について説明する雲山園長先生

セミナー3日目です。

今日はみなさん、開講時間より早く会場入りし、箱イスの磨きの続きをやってみえました。

写真 1 (3)

みなさん本当にいい感じに出来上がっています。

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今日はひたすら箱椅子を磨くので、体操は念入りに…)

 

 

磨いた後は、植物油で塗装し完成です。

最後に木についての専門的な講義と質疑応答もありました。

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箱椅子も完成し、最後は発表会と認定式です。

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皆さん、それぞれ心に残ったことがたくさんあったようです。

ある人は、「園のみんなに見てもらって憧れてくれるものをつくりました。」

またある人は、「何歳になっても新しいことをやることは世界が広がって面白かった。」

また、今回キーワードになっていた「ケアする」ということがすきになった人もいました。

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ケアされた机の上。「置く」という行為を気遣い、意識化する。

 

皆さんがこの三日間で学んばれたことは技術だけではなく、精神的なことも多くあったように受け取れました。それがこれからどんな場でどういう風に生かされていくのかわかりませんが、皆さん、どうか「みのたけ」で頑張ってください。

作成:伊藤

 

 

研修主任:松井勅尚