World Logging Championships in Austriaレポート 競技会場
WLCの会場についての報告です。
今回の会場はウィーン市内にあるドナウ川の中州(ドナウ島)で行われました。山の中ではなく、歴史あるウィーン市内の街中でチェンソーの大会を行うという、選手にとってはとても光栄なイベントです。
過去ドナウ川は大雨で氾濫し、ウィーン市内がたびたび洪水被害に見舞わるれため、70年代に入りドナウ川に放水路を掘りました。その際に浚渫した土砂を積んだ場所が中州となっており、ドナウ島となっています。サイクリングなど市民の憩いの場所になっています。
実は日本代表チームが到着する1週間前にウィーンは記録的な大雨に見舞われ、ウィーン市内も洪水の危機に瀕しました。しかしこの放水路(ノイエドナウと呼ばれている)の水門を開放し、ドナウ川の水位を下げたおかげで、洪水の危機を免れました。とはいえ、ドナウ島のサイクリングロードは水に浸かった形跡が残っており、ドナウ川も濁流となっていました。
さて会場には、メーカーブースや選手テント、競技会場がレイアウトされていました。競技会場では、BGMが爆音で流れフェスティバルさながらです。
伐倒会場では、約20mのマストツリーを立てていました。近年のWLCでは、伐倒後に木が跳ねて伐倒方向がずれることを防ぐため、砂を敷いています。
こちらは着脱、合わせ切り、接地輪切り会場です。アスファルトの上に競技会場をセッティングしていました。
会場では、メインスポンサーであるスチール、ハスクバーナ、ファナーの他、機械メーカーなど他のスポンサーが出店していました。
当日は天気もよく、観客席も応援する人でいっぱい。ドナウ川の中州とはいえ、ウィーンの街中でチェンソーを使うことの喜びを噛みしめながら、競技を行いました。
林業専攻 杉本