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2023年11月21日(火)

JOLA感謝の盾 製作プロジェクト

JOLA(JAPAN OUTDOOR LEADERS AWARD)という賞を皆さんはご存知でしょうか?

JOLAは子ども達に質の高い自然体験活動を提供するアウトドアリーダーを毎年表彰して、国内でのアウトドアの人材育成や普及、質の向上につなげる活動をしています。アカデミーブログを見に来て頂いている方の中には、過去に森林環境教育専攻のナバさんが大賞を受賞されたことでご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
(その時のブログ記事「なっ、なんとナバさん、JOLA2019の大賞受賞」)

この活動の運営はJOLA運営委員会と、その活動理念に協賛する企業や個人の方の支援によって成り立っていますが、今回ご縁があって、アカデミーの学生と卒業生が、このJOLAを支援して下さる方々に贈る「感謝の盾」を製作させて頂きました。

JOLA運営委員長の山田さんと学生の寺島君

JOLA運営委員長の山田さん(左)と学生の寺島さん

このプロジェクトはJOLA運営委員長であり、トヨタ白川郷自然學校 學校長の山田俊行さんから「アウトドアの人づくりに取り組むJOLAから贈る盾を、学生の学びに繋げる形で作ってもらえないだろうか?」というご相談を頂いたのがきっかけでスタートしました。このプロジェクトに手を挙げてくれたのが、森林文化アカデミー木工専攻で将来、家具デザイナーになることを目標に学んでいる寺島基さんです。

当初のコンセプトシート

寺島さんが考えた当初のコンセプトシート

今回製作した盾のデザインは、寺島さんが提案したコンセプトシートをもとに、教員も助言をしながら試作を繰り返して形を決めていきました。この作業には、山田さんにも画像でチェックをしてもらい、それをフィードバックしながら最終的な盾の形やロゴのレイアウト、フォントなどをまとめていきました。

加工は卒業生に依頼

盾の表面を仕上げる名栗加工の様子

盾の製作にあたっては、一部の加工を卒業生の協力も得ながら進めていきました。盾になるケヤキの板は、樹皮の付いた自然の木の存在感を残しつつ、人の手仕事を表現した名栗(なぐり)加工を表面に施しています。この名栗の作業は、彫刻的な仕上げを得意としている18期生の丹羽茄野子さんに依頼しました。

レーザー彫刻による刻印

レーザー彫刻によるロゴとメッセージの刻印

そうして仕上がった盾の板に、1枚1枚バランスを見ながらレイアウトや刻印の濃さを調整してレーザー加工をしていきました。そのあとオイル塗装をして完成したのが、こちらの感謝の盾になります。

感謝盾完成

この日は完成した感謝の盾を見に、山田さんが来校してくれました

この寺島さんと丹羽さんが作った盾はJOLA運営委員会を通じて、皆さんもよく知るアウトドアメーカーやショップに贈呈されています。もし、どこかのカウンターや棚にこの盾が置いてあるのを見つけましたら、ぜひご覧頂けたらと思います。

『現地現物主義の学び』を軸に実習を行うアカデミーでは、学生達は外部の企業や団体とも関りながら実践的なプロジェクトを通じて、スキルや知識を深めていきます。また、今回のように卒業生と在校生が関わり合いながらプロジェクトに取り組むことで、人のつながりを作っていけるのもアカデミーの人づくりの特徴だと思います。この経験やつながりを次のもの作りにも活かしてもらえたらと思います。

製作者の2人

名栗加工を担当した丹羽さん(左)とデザインを担当した寺島さん

学生達の学びの場をご提供頂いたJOLA運営委員会の皆さまに、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

木工専攻 講師
前野 健