木のおべんとう箱展 2024 製作レポート①
2024年9月27日(金) 28日 (土) 29日 (日)の3日間、美濃市うだつの上がる町並みで開催されるミノマチヤマーケットと同時開催で「こころ和むひとときを 木のおべんとう箱展」と題して、木工専攻の学生4人が製作した弁当箱の展示・販売を致します。(※ミノマチヤマーケットの開催日は9月 28日 (土) 29日 (日)のみとなります。)
4人の学生が製作したお弁当箱はどんな想いで作られたのでしょうか、それぞれにレポートしてもらいました。
「洗いやすく汁もれしにくい木の弁当箱」
なんのひねりもない、ド直球の名前です。
とにかくこだわったのは、「汁もれしにくい」ということ。
自宅から職場まで車で行ける方ならあまり気にならないかもしれませんが、東京で満員電車にぎゅうぎゅう詰めになって出勤し、おべんとう箱を取り出したときに汁もれしていた時の絶望感と言ったら、もう…(笑)
ということで、弁当箱作りでまず始めたのは「パッキン」を探すこと。
通販などで比較的手に入れやすい大手メーカーのパッキンをいくつも取り寄せました。通常の設計プロセスと違うのは、パッキンのサイズに合わせて弁当箱のサイズを決めないといけないということ。パッキンを取り付けたときに緩すぎたりきつすぎたりしないように溝の外周の長さを、現物合わせで0.5mm単位で微調整していきました。
もともとは、一般的な四角い板を組み合わせた構造を考えていたのですが、木の伸縮率が木目の方向によって違うことを考えると、どうしても汁もれの可能性は排除できないことから断念。先生のアイデアで、板をCNCでくりぬいたものを積層することで、直交するつなぎ目のない構造としました。
木目の方向がすべて同じになるので、伸縮率の違いによる不具合は(きっと)起きないはずです。イタヤカエデとヤマザクラという色の違う材を組み合わせることで、積層していることを生かしたデザインにもなっていると思います。
方針が決まったら、あとはどうやって精度を上げて効率よく作ることができるかの試行錯誤の繰り返しです。
いまあるCNCのビットの長さは最大1インチ(=25.4mm)なので、本体部分の上下それぞれが24mmずつになるように一度積層してから加工するようにしたり、つなぎ目がずれないようにする竹ひごを入れる穴の直径の微調整をしたり…。
おべんとう箱の底には、半径6mmほどのRをつけて「洗いやすい」も実現しています。
これまでにない“木の”お弁当箱が出来上がったと思っていますので、ぜひ、「木のおべんとう箱展」で手に取ってご覧ください。
岐阜県立森林文化アカデミー 木工専攻2年 鈴木達也
おべんとう箱の製作過程などInstagramでも発信しています。
展示場所などの詳細はこちらでご確認ください。
木のおべんとう箱展Instagram
https://www.instagram.com/obento_forest/
ミノマチヤマーケットの情報はこちら↓
facebookページ
https://www.facebook.com/mino8000000V/
https://www.instagram.com/minomachiya_market/