【授業報告】家具のデザインと設計
少し時間が経ってしまいましたが、家具のデザインと設計の授業の報告です。
より実践的な学びを得られるように、今年度は高山市のオークヴィレッジから家具クラフト事業部、制作部長の春田健次さんに来ていただき、オークヴィレッジで実際に受注を受けてから設計し、製作するまでの流れをお話しいただきました。
実際に製品に使用されている金物もご持参いただき、どう使い分けるかといったことや、箱物家具の構造の違いによって設計のやり方がどう変わってくるかなどの講義をしていただきました。
具体的な事例を挙げてお話いただいたことで、学生のみなさんも実際に家具を設計するイメージを掴む事ができたのではないでしょうか。オークヴィレッジのこだわりの一端を見せていただき、長年にわたって多くのファンに愛される理由の一つを知ることができました。
この授業では別の日に、犬山市の野外民族博物館 リトルワールドで展示されている世界各国の家具を実測させていただき、図面に起こすという課題もやりました。
リトルワールドには世界各国の建物を移築したり、現地の職人の手で復元された建物が立っていますが、家具や備品も現地に買付に行かれて運ばれてきたものです。
これだけ様々な国の家具を一度に見ることのできる場所は日本で他にないのではないでしょうか。
家具をデザインする上で板の厚みや全体のバランスなどを決めていく必要があります。多様な家具をじっくりと観察して詳細に計測し、図面化することは、今後学生の皆さんがデザインをする際の根拠となると思い、リトルワールド学芸員の宮里孝生さんにご相談してこの授業が実現しました。
講義や調査を経て、実際に家具を製作します。今年度の課題は扉と引き出しのついた書棚です。
前野先生の席の後ろのスチール棚と入れ替えます。現状の棚の寸法を測ったり、本以外にも収納したいものの聞き取りをしました。
それらを踏まえてそれぞれがスケッチを描き、図面に起こしました。
これまでの講義やリトルワールドでの実測が活かされたものになるのかならないのか!?
製作編に続きます!
木工専攻教員
渡辺 圭