学生提案「岐阜県産材利用の木造カーポート」講評会
木造建築の新しいかたち(その242)木質構造に関する住育の取り組み
岐阜県産材(東濃ひのき材や長良すぎ材など)を利用して、木橋の構造架構提案を行いました。クリエーター科2年生4名、1年生5名の計9名がこの課題に取り組みました。
課題は、以下になります。
―――――
【課題文章より】
森林文化アカデミー来客用駐車場の背面の格子壁が劣化により撤去された。以前より屋根がない状況である。また、令和5年8月に視察した韓国で木造カーポート(150台駐車したい)の相談があった。これまでにも白川町の設計事務所(屋上緑化したカーポートが欲しい)、名古屋市の工務店(高級車数台を駐車というよりも展示できるカーポートが欲しい)などからも木造カーポートの相談があった。こういったニーズに対応できるような木造カーポートの提案をしたい。
耐久性を配慮した木造カーポートの構造架構を提案して欲しい。地域材利用として「カーポートのモデル」となるようなアイデアを盛り込んだ提案を希望する。
―――――
この課題では構造解析などの構造検討を行うことを条件としていますので、今後詳細設計を詰めていく必要はありますが、どの提案も構造的には概ね実現可能性のある構造架構の提案となっています。
想定施主としたGE-HOMEのキム・ビョンフン氏、ブルーマテリアルの日比野氏にプレゼンを行う講評会を実施しました。キムさんは韓国からオンライン参加をしていただきました。
今後、この学生提案の中から、韓国で150台分の木造カーポートが実現するかどうかは分かりません。もし実現したとしたら、岐阜県産材をふんだんに利用した木造カーポートが一面に並んでいると、かなり圧巻な光景になりそうですね。
翔楓祭、専門技術者研修などにもご協力いただきまして、この課題成果物の発表の場が広がりました、ありがとうございました。
アカデミーの学生さんは、いろいろなところで「場」をいただけるので、活動の幅が広がってとてもいいですね。
さらに、学生にとっても、各学生の構造スキルを試すことができるこのような機会となりました。ありがとうございました。
教授 小原 勝彦