ポーチ制作(自力建設2022「丁稚基地」)
今回は、いろいろな人にご協力いただき、つくることができたポーチについて。
ポーチは、設計初期段階ではコンクリートで打設する予定でしたが、アカデミーのウッドデッキにならい、木製でつくることになりました。
軸材を刻んだこの日は、高知林業大学校の木造設計コースの方々が来られて、アカデミーの木造建築専攻と合同グループで短期集中設計WSを終えたばかり。
課題を終えた翌日の朝、高知に帰るぎりぎりの時間まで、2名の方がお手伝いを名乗り出てくださいました。ともに徹夜を乗り越えた絆を感じます。
手刻みで刻んでいただいた部材は、ポーチの軸材としてしっかり床を支えていただいています。
時が経って、ポーチの作業は手刻みで進めていましたが、なかなか進みません。そこで、機械の力に頼ることに。
固定さえすれば、じゃんじゃんほぞのオス・メスができていきます。学校にたまたま作りたかったアリののみがありました。
何回やっても、なぜドリルで回転しているのに台形の穴に掘れるのか不思議でした。なんにせよ、刻みがぐんとハイペースで進みました。
一方、床板の加工および塗装は、木造建築専攻の1年生のみなさんに手伝っていただきました。
このころ複数の作業が同時進行かつ急ピッチで進められており、猫の手も借りたい状況だったため、本当に助かりました。
快く作業を引き受けてくださり、初々しく楽しそうに作業する1年生を見て、一年前の新鮮な気持ちを思い出しました。
無駄がないチームプレーで、今年の自力は安心だなあとささやかに思っていました。
今年度の自力を、自分も絶対に手伝いに行きます!(2年生はその約束を果たすまで卒業できません。)
ポーチを置くところは、しっかりレベルを測ってひたすら堀り、畝をつくって、雨がたまらないようにみんなで工夫しました。
地面ができてからは一気に組み上げ、最後の仕上げは同級生の2人が手伝いを志願してくださいました。
雨や泥で汚くなっていたポーチが、顔が映りそうなくらいピカピカに光りました。
小口だけでなく、傷も丁寧に塗装仕直してくださいました。
たくさんの方のご協力を経て、ようやくポーチが完成しました。
黒にしたことで、デザインにこだわった3枚引戸が良く映えています。
ポーチのポイントとして画像の左側の部分は、車を近くまでつけて、荷物をそのまま積むことができます。
作業に行く前の荷をここに並べて確認することもできます。棟梁のこだわりで、丁稚基地は床が全部同じ高さになっているので、そこから運搬もしやすいです。
夜は、頼もしい同級生によって、引き手部分の手元を照らすように照明が自動でつくようにしてもらいました。
ここが、これからの自力や色々な学生を出迎える場所になると思うと、嬉しいです。大切に使われていきますように。
最後になりましたが、お忙しい中、お手伝いや差し入れをして、作業を応援してくださった多くの方々に、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
森と木のクリエーター科 木造建築専攻2年 小島