壁-1GPへの道 その3
カベワンGPへ出場するにあたり、アカデミーとして出場するなら耐力壁に森林と繋がるメッセージ性を持たせたいと考えていました。
ちょうど課題研究で大径材の利活用をテーマにしていたので、取り入れることに。現在、山で大きく育てられた大断面の大径木が上手く活用されず、その多くが放置されるかチップにされている現状があります。
その大径材の活用提案の一つとして板材として利用を考えて、耐力壁の貫に活用することにしました。
通常の貫の寸法は幅15 mm 高さ105 mm程度ですが、大径木からの製材を考えて、そして耐力を持たせるために幅30 mm高さ300 mmとしました。
材の調達は自力建設でもお世話になった中津川市産の東濃ひのきを使用しました。
木造建築専攻のメンバーで木取り・刻みを行い、仮組みして上手く組み上げられるように調整しました。
アカデミー耐力壁の名前は「貫3 〜KANKAN-NUKI〜」。
“かんかん”とは岐阜の方言で“硬い”の意味で、“貫”と“硬い”を掛け合わせてのネーミングです。
いざカベワンGPが行われる埼玉県のものづくり大学へ!搬送は軽トラを使い自分たちで。
(つづく)
木造建築専攻 2年 杉山達彦