【視察報告】飛騨高山蒸留所の見学会に参加しました
木造建築専攻・講師の石原です。
9月の某休日、飛騨高山蒸留所の見学会に参加しました。
(勤務日ではありません、・・・念のため)
ウイスキーの製造現場に興味があるのは勿論なのですが・・・
今回の見学の主目的は、高山の家具メーカー(日進木工㈱)が作製したウイスキー樽の使用状況をこの目に焼き付けることです。
ありました、「HIDA BARREL」。
この中身を実際に飲めるのはまだまだ先になりそうですが・・・
樽出しの時が楽しみです。
発酵槽は木製で、2種類(針葉樹(ラーチ)と広葉樹(オーク))が使用されています。
テイストの違いが出るのかどうか・・・気になるところです。
蒸留所の象徴であるポットスチル。かなり近くで見ることができました。
事務室のドアには、開口時にロゴが現れる仕掛けがしてありました。
木工文化の息づく飛騨らしさがあります。
(なお、写っているのは同蒸留所の社長(舩坂酒造店社長、有巣氏)です。)
飛騨高山蒸留所は、2007年に廃校となった小学校(旧高根小学校)の校舎を利用しています。
廃校時の生徒は19人だったそうですが、かつては150人もの生徒が通っていたそうです。
立派な校舎がかつての賑わいを物語っています。
黒板のメッセージ等々、閉校式時点の空間が「保存」、ウイスキー的に言えば「貯蔵」されています。
時間の熟成、このストーリー性も同蒸留所が大切にしているコンセプトとのことです。
さて、ゆっくりと時間をかけて得られるもの、それはウイスキーだけでなく「木材」にも当てはまります。
・・・そう考えると、何十年とかけて育ったナラが、樽としてさらに10年以上をかけて原酒を熟成させる、というのは感慨深いことです。
今回の見学会で蒸留所を案内をして頂いた、同蒸留所の倉田氏、古田氏、そして社長の有巣氏に深謝いたします。
講師 石原 亘