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2024年06月04日(火)

岐阜看護大の学生さんを木造建築の世界へご案内!(自力建設2023 ほとりの櫓)

先日、岐阜県立看護大学の生徒の方々約30名が授業の一環でアカデミーへお越しくださいました。

本年度は大変人気な授業だったようで、倍以上の応募があったそうです!それだけ多くの方がアカデミーや森林・木材に関わることに興味を持たれていることはとてもうれしいことですね。

 

木造建築のタームでは、まずはこれまでの自力建設と2023年度の自力建設についてのプレゼンです。皆さん真剣に聞いている様子に逆にこちらが恐縮してしまうほどです。

その後生徒さんには3班に分かれてもらい、

①これまでの自力建設ツアー

②2023年度自力建設の施工体験コーナー

③加工棟で製材や乾燥など木材の流れを学ぶコーナー

をサイクルしながら体験してもらいました。

自力建設ツアーは開学時から在任されていらっしゃる辻先生が持ち前のトークで楽しくご案内!

2023年度自力建設施工体験コーナーでは「ほとりの櫓」現地で改めて建物の概要を説明した上でさらに「ダボ埋め」「墨消し・サンダーがけ」「塗装」の三班に分かれて施工体験をしてもらいました。

どれも華やかな作業ではありませんが、なぜそれぞれの作業が必要なのかを説明すると興味深い様子でしたし、クラフトソーやげんのうを使うのが初めてという方もいらっしゃる中で、嫌がる様子もなくお友達同士で助け合いながら真剣に取り組んでくださいました。

アカデミーの外装塗料でおなじみの、植物由来の「オスモ」がいかに健康影響の少ない安全な塗料かということをお伝えすると、さすが看護学生。
健康面に関することなのでかなり興味を持っていらっしゃるようでした。
現代のおうちは気密性がかなり上がっているので室内空間の塗料の安全性はこれまで以上に気を付けて選んでいきたいものですね。

 

もう一つのコーナーは、木材加工棟へ案内して、木材の製材や乾燥について紹介して木材の流れを学んでもらいました。

 

初めに、木取りから乾燥、そして製材といった製材の流れに沿って各設備の説明をした後、四面モルダーで実際に製材が行われている様子を見学してもらいました。

乾燥させる理由、背割りや反り、狂いの説明など、みんな真剣に聞いてくれました。また、製材を行ったときにはお手伝いをしてくれる人がいて、看護大の方々の木材について学ぶ意欲が感じられてとても良かったです。

また、たまたま丸太から木取りする場面に立ち会うことができ製材機が実際に動ている姿を見せることができました。

 

45分で製材の全体の流れの説明とモルダーの実演をするという、ちょっと密度の高い案内でしたが、看護大の方々に木がどのような過程で木材になっていくのかを知ってもらえて良かったです。

 

生徒の皆様にわかりやすく、興味を持ってもらえるような時間にするにはどうすればよいか考えてることで、私たちにとっても自分たちがこれまで取り組んできた来たことを振り返るいい機会となりました。

また、参加された皆様からは「木材を天然乾燥させるには長い時間が必要だということに驚いた」「丸太の30~40%ほどしか木材として使えないことに驚いた」「木造建築ならではの注意点や工夫を学べて勉強になった」などたくさんの感想を頂戴いたしました。
木造建築のタームも楽しんでもらえるだろうか…と心配しておりましたが、生徒さんにとって少しでも有意義な時間になっていたようでホッと胸をなでおろしました。

 

木造建築専攻 三輪昂寛・山下輝