今年も開催。「こはラウンジ」in 翔楓祭(その4)
木造建築の新しいかたち(その237)木質構造に関する住育の取り組み
森林文化アカデミー翔楓祭で開催した「こはラウンジ」の様子を報告します。
アカデミーにおける学生の自主的活動の主なものとして、壁ワングランプリの参加報告をパネル展示および映像展示しました。
壁ワングランプリの詳細については、壁ワングランプリのHPなどをご覧いただくといいです。
さて、木造建築専攻学生(2年生)有志のチーム(4名)が、壁ワングランプリに参加しました。
トーナメント戦は準決勝で敗退しましたが、ベスト4入りを果たしました。このベスト4のうち、金物を一切使っていない耐力壁は森林文化アカデミーチームだけでしたので、木材のみでの耐力壁では実質日本一ということになるのでしょうかね?
また、「審査員特別賞・意匠」を受賞しました。参加した学生の皆さん受賞できてよかったですね。
日本全国の木造耐力壁開発の猛者たちを押しのけてベスト4入り(かつ、金物を一切使用せずに・・・)は木造建築を学び始めてから1年半という短さを考えますと、すごいことだと思います。学生たちの飛躍的な成長を感じました。
とは言え、いろいろな方々の御協力とバックアップをいただいて出来上がった耐力壁だと思いますので、それも学生の皆さんには忘れないでいて欲しいことです。
デザインでは辻先生や松井先生からアドバイスをしていただき、木材・製材・乾燥では上田先生からアドバイスをいただき、接合部では吉野先生から予備試験やアドバイスをしていただいております。1年時の自力建設での大工さんからの構造材への墨付け・刻み・仮組み・建て方などの御指導もこの壁ワングランプリの耐力壁の木材加工精度に貢献していただいていると思います。ありがとうございました。
また、連携している中津川市さんからは中津川市産東濃ひのき材を使用させていただき、実践プロジェクトでお世話になっている木材屋さんからは木材調達のアドバイスをしていただき、実践プロジェクトでお世話になっている設計者さんや大工さんからは接合部形状のアドバイスをしていただき、アカデミー卒業生からは耐力壁の予備試験への協力やアドバイスをいただいております。ありがとうございました。
さらに、林業専攻の先生や学生には演習林からの木材の伐採・搬出など御協力いただき、森林環境教育専攻の先生や学生には地域材利用のアドバイスをいただきました。木工専攻の先生や学生には広葉樹木材について御協力いただき、岐阜県森林研究所さんには木材乾燥スケジュールに御協力いただきました。ありがとうございました。
アカデミーは他専攻とのコラボレーションがあり、学生の活動や研究の幅が広がる要素があって、非常にいいですね。
私は、壁ワングランプリの日には、専門技術者研修「これからの木造建築構造を考える」(https://www.forest.ac.jp/academy-archives/wooden_1023/)で、「改正法における木構造で対応すべきこと」を実施していたため会場へは伺えませんでした。この専門技術者研修の記録写真撮影(普段は学生にお願いしているのですが、壁ワングランプリ出場で不在であったため・・・)を岐阜県木材協同組合連合会の方に御協力いただきました。ありがとうございました。
そう考えますと、多少の木構造のアドバイスと多少の交通費&食費の供出をしただけなので、私のかかわりが一番薄いかもしれませんね・・・。木構造学生の直接の指導教員なのに一番貢献していない・・・。すみませんでした。
以上より、あらためまして「all森林文化アカデミー」での活動・受賞はもとよりですが、「all岐阜県」での活動・受賞となりました。上記に関連したすべての方々のお名前を記載しきれていませんが、この学生の活動に関係していただきましたすべての方に感謝したいと思います。ありがとうございました。
末筆ながら、「壁ワングランプリ」の主催者および共催者、運営関係者の皆様へ、この度は地域が関わって制作された耐力壁にて学生が参加させていただく非常にいい機会をつくっていただきまして、まことにありがとうございました。
教授 小原 勝彦