ドイツ サマーセミナー報告①(9/11)
クリエーター科1年の鈴木です。9/11~9/18に渡って行われた、ドイツロッテンブルク大学主催のサマーセミナーに参加してまいりました。アカデミーからは教員1名、学生3名の参加です(他大学も含めると総勢50名近くの大所帯でした!)。研修中は天候にも恵まれ、乾いた風に吹かれながらドイツの森林、林業の姿を目の当たりにして感じた事が沢山ありました。
9/11 (Day1)
フランクフルト駅→修道院→Wellness Wald(健康の価値がある森)散策
フランクフルト駅に集合後、バスでバーデンヴュルテンベルク州へと向かいます。そこはあの有名な「黒い森Schwarzwald」がある州です。
その道すがら、車窓からは想像通りのなだらかな地形が続き、ドイツに降り立った事を実感させてくれます。
一瞬で過ぎる風景や異国の樹種に目を光らせながらアウトバーンを南下し、5日間お世話になる修道院に荷物を下ろした後、早速ドイツに来て初めての森林に足を踏み入れました。
Wellness Wald ~1人で歩きたい森
到着したのは、黒い森の北部に位置する人家からも比較的近い森、WellnessWaldです。ちなみにドイツ語では自然の森を「Wald」、管理された森を「Forst」と言い分けるそうです。
この森はもともと1950年代に工場からの大気汚染が原因で、その保養の為に人が入り始めました。
今や国家が認定して補助金も出ており、レクリエーションの為に年間1万人程が訪れる場所となっています。そしてもう一つ知っておきたいのが、ここが「子供達が遊ぶ森」というより、静けさを楽しむ「瞑想の森」だという事です。そんな事からガイドさんの提案で、ある面白い試みが始まりました。
それは「森を1人で歩くこと」。前の人と一定時間を置いて森に入り、黙って歩きます。
何も特別な事は無く、あるのは自分の足音と呼吸、そして自然のみです。ですが忙しい現代社会では静かに自分と向き合う機会はなかなかありません。
ドイツでも実際に、森に入る事の身体への効果について研究が進められているそうです。多くのドイツ国民にとって既に生活の一部である森林への更なる期待や希望は、森をより自然な姿に戻そうという大きな動きとなって、ドイツの林業にも影響を与えているのかもしれません。
(文責:クリエーター科1年 鈴木 守門)