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2018年06月26日(火)

木造建築の設計監理を学ぶ

木造建築専攻2年の「設計監理法」の授業。木造建築専攻オリジナルの設計監理マニュアル(約200ページ)をもとに進めます。

一年時に行った自力建設を思い返しながら、各段階での注意事項をじっくりを確認しながら学んでいきます。

 

木造建築の設計監理には、1.基本設計段階、2.実施設計段階、3.工事監理段階の3つの段階があります。

それぞれの段階で注意しないといけないことを過去の実践経験から毎年バージョンアップしながら作り上げているものがこのマニュアルです。

1.基本設計段階では敷地調査時のチェックポイント、役所での法規制の確認事項や注意点、プレゼンテーションの方法等を学んでいきます。

それぞれの項目で必要になるツールも取り揃えていて、設計調書やデータ分析ツールなど、実務で即使用できるものばかりです。

2.実施設計段階では、設計契約の必要書類に始まり、各打ち合わせでどこに注意して段取りを進めるか、そして最も大変なのが工事見積とその調整(だいたいは減額の検討)です。

ここを乗り切れば設計が終了し工事監理に入っていきます。

3.工事監理段階では、解体工事から工事契約、基礎工事、建て方、左官工事、外構工事と各種工事においてどの点に注意しないといけないかを学んでいきます。

例えば工事中に雷で火事になって焼失した場合、だれが責任を取るのかなど、細かな取り決めが書かれた書類(工事契約約款)も一通り確認していきます。

ちょうど1年前、まだまだ右も左もわからない時期に自力建設の工事が始まり、その時の状況を思い返しながら読み進めます。

自力建設前に学ぶ方が良い部分もありますが、一通り経験したからこそ、イメージができ内容が理解しやすくなっています。

後半は実践プロジェクトで進行中の工事監理にも同席し、実践の中で学びを深めていきます。

准教授 辻 充孝