地域ブランドのつくりかた~Soup Stock Tokyoから滋賀県高島市へ~
里山ビジネスカフェみの第3回は「地域ブランドのつくりかた」(長久手出張編)と題して11月13日(日)に開催しました。
Soup Stock Tokyoが三重県の速水林業(グリーンマム)とコラボして木質化店舗を展開していることは林業関係者には良く知られた話ですね。今回のゲスト講師は、Soup stock Tokyoの運営会社である(株)スマイルズの創業期から店舗デザインやブランディングを15年にわたって担当し、このほど滋賀県高島市で雨上株式會社を設立された平井俊旭さん(47才)です。
前半は平井さんのSoup Stock Tokyo 時代に担当した店舗木質化と林業界とのコラボ事業を中心に。「生活価値の拡充」を会社テーマに駅中や都市部の商業ビルの店舗を、三重県尾鷲市のヒノキ材、宮崎県諸塚村のクヌギ材、東京都多摩地域のスギ間伐材などを使って木質化した事例を話されました。木材のテクスチャーや部材の形を活かしたデザインセンスが見事です。
スープ・ランチという本体商品だけでなく、店舗空間をデザインし、お客様がどのように過ごして欲しいか「シーンを描く」ことを大切にするという平井さん。そのビジネス手法を里山空間に展開しようと2014年に立ち上げたのが雨上(あめあがる)株式會社です。
2015年春から滋賀県高島市に本社を置いて「びわ湖高島ブランド戦略推進事業」を受託する中で、「サトパス」や「高島の食と人~3つの〇〇~」などのブランド形成事業を展開しています。前者はひと言でいえば「プロの里山ガイドを養成し、地元の魅力的なコンテンツを持つ人々をプロデュースしながら、高島の着地型観光をつくる」事業です。後者はサトパスを支えながら「高島の産物、人物、文化などを3つのキーワードで語りながら毎月発信していくウェブサイト」です。
どちらも始まったばかりですが、楽しい内容です。注目していきたいと思います。
●雨上株式會社 http://ameagaru.co.jp/about
●高島の食と人~3つの〇〇~ http://takashimashi.com/
尚、会場を貸してくださった長久手市の「ゴジカラ村」は、旧足助町から移築した古民家を社会福祉法人たいようの杜が学童保育のような形で運営する場所でした。こちらにも魅力的なスタッフさんがいました。お世話になりました。
担当教員 嵯峨創平