林木育種・育苗2019第3回
今回は5月22日(木)に実施したエンジニア科1年生の実習「林木育種・育苗」について報告します。「林木育種・育苗」は苗づくりに関する実習です(雨が降ったときは育種の講義をします)。
前回までの授業では,苗畑の床替えとスギ・ヒノキの播種を行いました。それから1ヶ月弱が経過し,スギ・ヒノキの実生が発芽してきたので,敷わらを外しました。
苗畑の環境は,出たての実生には,日差しが強すぎて乾燥しすぎるので,寒冷紗をかけて日射を和らげる必要があります。寒冷紗をかけるフレームには,演習林から採取してきた丈夫なササを使いました。ササを針金で組み上げたフレームに,寒冷紗をかけて完成です。
この日は,寒冷紗の設置の他に,草とりや堆肥づくり,昨年作成したコンテナ苗の補修,挿し木を行いました。
挿し木では,サワラとアスナロ,ネズコを挿しました。
中部地方には,木曽五木と呼ばれるヒノキ・サワラ・ネズコ・コウヤマキ・アスナロの5種類の針葉樹があります。樹木同定の授業では,ヒノキとコウヤマキを扱っています。というのも,それ以外の3種は,学内の本数が限られていたり,近所では調達しづらいためです。そこで,これらを授業で使うべく,今回,挿し木で増やしてみることにしました。使えるようになるのは暫く先ではありますが,楽しみですね。
次回の授業は1ヶ月後で,コンテナ苗の作成やスギの挿し木を予定しています。またお楽しみに。
教員:玉木