「木材塗装の応用」着色や絵付けで楽しむ木工
木工専攻の2年生で行う「木材塗装の応用」は、モノ作りの現場、ワークショップの現場などで実践的に使える塗装の技術を学びます。今回は授業で行った吹き付け塗装とお手軽にできる着色仕上げの実習の様子をご紹介します。
木工製品はたいていは何かしらの塗料を塗られています。それらは木部の保護のためであったり、きれいに見せる(美観の)ためであったりします。塗装をすることによって、その製品を「欲しい!」と思わせる、ワークショップに参加したいと思わせるモノにするのが目的とも言えます。
ただのつまらない木っ端も、上手に色をのせると「欲しい」と思わせるモノになります。着色の方法、絵付けによって感じる印象はがらっと変わります。
今回、手法としてエアブラシを使った方法とクレパスと蜜蝋ワックスをまぜて着色・絵付けする方法を試してもらいました。それぞれに作業性や必要な機材に違いがありますが、上手に仕上げるととてもクオリティの高い作品を作ることも可能です。
もともとは薪置き場に捨てられた木っ端も、色を付けて金具を付ければ「欲しい!」「作ってみたい!」というアイテムに変わります。学生達も様々な素材を組み合わせて楽しそうに試行錯誤をしていました。
おなじ素体(キット)も、色付けの自由度を加えるとそれぞれに作り手の個性が出せて楽しめます。
この実習では、塗装の基礎を踏まえたうえで、木材塗装の表現の自由さ、楽しさを感じてもらえたらと思っています。今後の学生の作品作りにどう生かされていくか、楽しみにしています。
木工専攻 講師
前野 健