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2020年02月23日(日)

森はすべての人に平等だ! 大人の都合で人を区別しない。

本日はそれそれが素晴らしい才能があるのに、大人にはわかってもらえない素晴らしい仲間が、森林文化アカデミーに来てくれました。

本巣市に拠点を置く、『NPO法人 心をつなぐホースセラピーぐりん・はあと』の仲間たちをお迎えして、普段は触れることが少ない山や森で遊び、焚火の着火剤や薪となる森の恵みを拾い集め、火をつけて、楽しく、美味しい焼きマシュマロ、焼きリンゴ、焼き干し芋を食べました。

最初に近藤さんとJIRIから、ホワイトボードに書いた「本日の行動スケジュール」をみんなで確認。

今回参加してくれたのは子どもたち9人、ご家族のみなさん8組、全員で21人が楽しい時間を共有しました。

馬搬のために長野県松本市から来ていた柳沢林業の犬養さんが連れた馬の「やまと」を見てから、まずは、山で拾うもので、「どんなものが良く燃えて、早く燃えるものはどんなもの、木じゃなくて松ぼっくりはどうかな?」と燃やすものを探すため山に向かいました。

山歩きは予想以上に楽しく、登りを終えて下りにさし掛かると、いきなり「ティー、ティー、ティティ、ティー」と声を上げなら歩き出しました。

山歩きが相当楽しいらしく、今日は自分たちをさらけ出して、燃やす材料集めも忘れて早歩きになる子どもたち。

ここまで、小枝、マツの葉を拾ってきましたが、大きな松ぼっくりをゲットした子が、「松ぼっくり取ったど~!」と、嬉しそうに叫んでくれました。

普段は大きな声が出せなくても、何故か森では大きな声を出せるのです。本当に不思議です。

そう、森はいつも広い心で私たちを迎えてくれる。

森の中にはいたるところに興味のあるものだらけ。

子どもたちは大きな火を焚くことを思い描いて燃やすものを探します。松ぼっくりの「赤茶色」と「黒色」は何が違うのか? 燃えやすいのはどっちだ? いろいろヒントを与えながら、自分たちで確認することを勧めました。

林道に出ると、強風で落ちてきた「スギ葉」がたくさん落ちていました。

ここでも「赤茶色のスギ葉」と「黒っぽいスギ葉」はどちらが燃やしやすいか?

いろいろ考えてみました。

下山して来たら、子どもチームと大人チームで、どちらが早くいい火を起こせるのか競争です。

子どもたちはそれぞれ拾ってきた材料を、種類ごとに分けて、燃やす順番も決めていました。

そしてマッチでの点火です。マッチづかいも勉強ポイントです。どう擦って、どこに火のついたマッチを入れれば、薪が燃えてくれるのか?

子どもたちは自分たちだけで、頑張りました。

 

ある程度火が付いたので、次は子どもたち自身で竹串づくりです。

約30cmの長い竹串を作って、それにマシュマロやお餅、リンゴ、干し芋を挿して焼いて食べるのです。だから皆必死に、ノコギリで竹を切りました。

そろそろお昼ご飯なのですが、みな竹串で食べ物を焼くのに夢中。

リンゴとお餅はアルミホイルで包まないとうまく焼けないことも分かりました。

みんな焼きリンゴに夢中です。

お母さんやお父さんも、竹串にマシュマロや干し芋を挿して焼きました。

お父さんが竹串を挿している袋の中には、JIRIが作った紅あずまの干し芋が入っています。

おき火で表面を白っぽく焼くと、これが絶品なんです。大人も子どもに戻った雰囲気で焚火を楽しんでいました。

少し遅れてのお昼ご飯は、森の工房横のウッドデッキに子どもたちと座り込んで食べました。

森に来るようになってから、子どもたち同士の結束も少し生まれてきました。

そうこの子たちは、人として確実に成長してきています。じっくり見守るのが私たちの役割なのです。

一緒に食べていた「ゆめちゃん」のキャラ弁が面白かったので写真に撮らせてもらいました。

クレヨンしんちゃんの左側には、犬のシロがいたのですが、シロを食べた後に写させてもらいました。

昼食後は自由に遊ぶ時間です。

普段は一緒に遊ぶことができないお友達と「山に駆け上る」、この単純な行動がどういう訳か楽しいらしい。何人ものお子さんたちが、次々チャレンジしていました。

山って、大きくても、小さくても、登るのって楽しいです。

でも一番人気は、リヤカーでした。

これは「全国共通」です。普段はおとなしい女の子が、先頭に立ってリヤカーを引いて頑張っていました。タイヤがパンクしていて相当重いのに、それでもリヤカーは楽しい。

見ていてヒヤヒヤしたのは、この光景!

自分たちが登った山にリヤカーも持ち上げようと何度もチャレンジしています。

どうしたら滑らないのか。どのように力を入れれば上に引き上げられるのか。子どもたちなりに考えて行動すことに意味があるのですが、結構危険で内心ヒヤヒヤして写真を撮っていました。

さて、最後は「ふりかえり」とカード記入です。

子どもたちはみな、今回の活動を5段か評価の「4」をつけていました。そして感想では「楽しかった」、「また来たい」など嬉しい反応ばかりでした。

その次に、次回はどんな料理を作るのか? その作戦タイムを取りました。

子どもたちがカードに感想などを記入している間に、お母さんやお父さんたちと、次回の作戦タイムです。お子さんだけでなく、大人も楽しむことが重要なため、次回のサプライズで何をつくるのか思案中です。

『NPO法人 心をつなぐホースセラピーぐりん・はあと』は、健康な人や心身に障がいを持った人など幼児から高齢者まですべての人に対して、豊かな環境の中で馬を活用したホースセラピーをはじめ、生き物や自然や農業に関わる活動により、心身ともに充実し生き甲斐をもって生活できるような支援に関する事業を行い、青少年の健全育成をはじめ、人と人との交流及び地域社会の発展に寄与することを目的とする団体です。

森林総合教育センターは、「すべての人に」を合言葉に掲げていますが、まだまだ駆け出しの状態です。今後もすべての人に少しでも自然の素晴らしさ、森林の良さ、木材の良さを知って頂ける活動につなげたいを考えています。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。