隈研吾建築都市設計事務所HPにmorinos登場
2018年2月~3月に開催した森林総合教育センター(現 morinos)の基本設計ワークショップ。
その最終日に、建築家の隈研吾さんをお呼びして、学生案へのコメントをいただきました。
その場でそれらの案をたたき台に、学生(16、17期生)を交えて建物の原案を固めていく贅沢な時間を共有しました。
この時の様子は
morinos前史 ~4つのmorinos~(morinos建築秘話番外編2)
に紹介しています。
V柱のデザイン(morinos建築秘話1)では、当時こんなことを書いています。
「第3の案(現morinos)を生み出す際に、まず行ったのが、収納や雨仕舞などの裏方で重要な基本機能の整理、次にこの建物の表の顔をつくることです。
隣接する丸太樹状立体トラスで構成された森の情報センターという敷地の文脈を読み取り、丸太のV柱の案が出されました。複雑な丸太組の情報センターに対して、シンプルで直線的な力強い構造で、対の建物としてお互いに強調されます。その場にいた誰もが、それしかないという印象を受けます。
「あのVの字の丸太の建物ね。」と来訪者の印象に強く残る形状によって、この施設のデザインの骨格が決まりました。丸太の骨格に支えられた大きな屋根で活動の場を包み込みます。」
このV柱の意匠原案を出されたのが建築家 隈研吾さんです。
その後、17期生の学生を設計チームにむかえ、岐阜県内の設計事務所の方をはじめ、工務店の方々、職人さん、隈事務所の長井さん、利用者の方々、たくさんの人の関わりで2020年7月にmorinosがオープンしました。
たくさんの協働で生まれたmorinos~建築の軌跡~(morinos建築秘話42)
現在、徐々に貫禄が付いてきたV柱が象徴的な存在感を演出し、来場者を迎えています。
そんなmorinosが、2020年末に隈研吾建築都市設計事務所のホームぺージの建物紹介に意匠原案 隈研吾として掲載されました。
新国立競技場をはじめ、高輪ゲートウェイ駅など、著名で大きな建築が並ぶ作品群に、純木造の少し異色なmorinosが並んでいます。
そしてさすがの隈研吾建築都市設計事務所。
さっそく海外からの問い合わせも来ました。英語の紹介ページも作成しないといけませんね。
いろいととノウハウの詰まったmorinos建築秘話もぜひご覧ください。
准教授 辻 充孝