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2017年04月21日(金)

丸太を製材して測ってみよう!

この日は「木材利用」の実習が行われました。
快晴の製材日和の下、吉野安里先生が今日の作業の説明をはじめます。

山から降ろしてきた木は、そのままでは使えません。
用途にあったかたちに無駄なく製材していく必要がありますが、その際にやらなくてはならない重要なことがあります。
それが木材を「測る」ことです。
木材のいろいろな特徴を「測る」ことで、木の性質を理解し、はじめてきちんと使うことができます。

木は、太さや重さ、強度や水分の量にもバラツキがあります。
時間の経過によって、乾燥や収縮も起こります。
それらを測定・記録して、木の性質を理解することで、木材を「適材適所」に利用できるようになるのです。
森林文化アカデミーには、製材や、強度試験ができる環境が整っています。

 

まず、丸太を製材して、角材にします。

製材機が轟音をあげて運転開始。
学生が一人ずつ製材機を操作して、丸太を挽いていきます。

全員が製材を体験し、めでたく12本の角材が並びました。
この12本の「重さ」「ヤング係数」「含水率」「太さ」「材面割れ」「強度」が、乾燥と共にどんな変化をするか、11月まで測り続けます。

「背割り」をした材と、そうでない材で比べてみたい?と聞いたら、当然「やってみたい」との声。
急遽、丸鋸を使って角材に「背割り」を入れていきます。
この数ミリの「背割り」が時間の経過と共にどうなるか、含水率にどう影響するのか、たのしみです。

「ヤング係数」の測定中。10キロずつ重りを載せて、記録します。

太さも記録。乾燥すると、どのくらい変わるでしょうか?

今回の測定はここまで。
風通しよく積んで「天然乾燥」させておきます。
ちょっと傾斜をつけることで、雨仕舞と風通しを良くするという吉野式新システムを採用……。
来週はどんな数値になっているでしょうか?

「木」が「材木」になっていく様子を体験し、計測することで、
「木材」をしっかりと理解して使えるようになります。

 

松井匠(木造建築 講師)