「木工の経営学」
木工専攻2年生対象の「木工の経営学」の授業。
前半は「郡上割り箸」社長・小森胤樹さん、木育事業部長・野村純也さんの講義でした。
小森さんは林業会社勤務から始まり、国の森林総合管理士の資格を取って全国の自治体へ林業施策のアドバイスを行うかたわら、郡上割り箸を立ち上げて木工品の生産・販売を行っています。更に最近は地域電力事業も。「経済を地域内で回す、持続可能な社会を目指す」という大きな目標を掲げて活動しています。
野村さんは現場のマネージャーとしてスタッフをまとめ、工場を回し、黒字の確保に奔走しています。
2人からwhyとhow、何のために木工をするのか?どうやって食べていくのか?という視点を学ぶ授業でした。
後半は東京の国土緑化推進機構とzoomでつなぎ、「緑と水の森林ファンド」についての解説。「国民参加の森づくり」を推進するためさまざまな団体に資金を助成しているこのファンドの目的や、具体的な事業例について、ご担当の方にお聞きしました。木工を学ぶのに森林文化アカデミーを選択した学生は社会的な目的を持っている人が多いので、このような公的な助成金を積極的に活用してほしいという思いからです。ファンドの目的や思いを直接聞くことで、社会的活動への関心、応募への意欲はぐっと高まります。
学生たちの卒業後の目的の実現のために、さまざまな授業を考え実践しています。
久津輪 雅(木工・教授)