中津川市での三ツ緒伐りレポート
池戸先生より中津川市との連携協定により実現した三つ緒伐り見学会の報告がありましたが、
クリエーター科林業専攻の小原さんが感じたことをレポートしてくれました。
4/18に中津川市川上で、1500年の歴史がある三ツ緒伐りの見学をさせていただきました。
この記事では見学を通して、感じたこと考えたことを書きたいと思います。
①手斧で切るには、チェンソーによる伐採よりも入念に伐倒に関わる手順を確認する必
要があること
保存会の方々は、伐倒に入る前にどこから切り込みを入れるかということや伐倒方向の調整を入念に行ってみえました。手斧を使って複数人で伐倒するということは、それ相応の準備が必要だと感じました。
② 時間と体力が必要なこと
前述したように、伐採までの段取りに時間がかかりますが、何よりも伐倒に多くの時間がかかります。二人一組になって、切り込みを入れますが、5分ごとにもう一組のペアと交代をします。それ以上続けると水平方向に切り込みが入れられなくなるからです。
一本の木を伐倒するのに30~40分かかります。強靱な身体がなければ、務まりません。
途中で、切り込みを入れている木を近くで見学することができました。近づくと、全身がヒノキの爽やかな香りに包まれていくのが分かりました。チェンソーを使った伐採では感じることのできない、力強い香りでした。
③ 所有者の方の収益が少しでも増加するように造材を行う
伐倒後、玉切りの様子も見学させていただきました。保存会の方は所有者の方の利益が少しでも増加するように、玉切りを工夫することが大切だとおっしゃっていました。
これまで、大径木の手作業による伐倒を見ることはなかったので、今回の見学はとてもよい経験になりました。中津川市役所の皆さん、保存会の皆さん、本当にありがとうございました。