くむんだー
朝から八百津町や八ヶ岳の設計者、工務店の方々が来られ、「くむんだー」の実演を行いました。
「くむんだー」とは滋賀の工務店さんが考えられた木製ジャングルジム。家づくりの基本が体験できる木育教材です。
ぎふの木フェスタ2018にも出展され好評だったもので一度体験してみたかった素材です。
木育教材として興味のある学生、教員も朝から駆けつけ、参加した子供や大人たちと一緒に組み上げます。
これが「くむんだー」の柱と貫、楔のセット。コンパクトに持ち歩きができます。
すべて杉でできていて、まず柱を立て、貫を通して、楔を打って固定していく家づくりの建て方と同じです。
サイズが手ごろなため、子供たちと一緒に作りながら、木の特性を学ぶいい機会になります。
まずは、中心部の柱から。この高さは大人の出番。
そこを起点にどんどん広げていきます。少し低い部分になってくると、子供たちもどんどん、材を運んでは、差し込んでいき、立体的に出来上がっていきます。言われなくても、順番に材を持ってきます。
柱の間隔は455mm。この寸法は尺五寸といって、木造建築ではよく使う基本単位。
素材の杉は、軽く、やわらかいため、手に持た感触も優しい感じ。曲げることもでき、多少の融通がききます。
どんどん出来上がっていきます。
これで今回の予定規模はほぼ完成。
木造建築らしい、ピッチの整ったきれいな架構。ここまでで、ゆっくり組みながらほぼ1時間。
楔で接合部を固定する前は、まだぐらぐら。
でも倒壊しない。
アカデミーも面格子と同じく、木の組み合わさりによる”ねばり”がきいています。
最後に楔を木製玄翁で打って、固定していけば完成です。ぐらぐらしていたのが嘘のように固まります。
しばらくして、解体作業。ちょうど逆の順番で外していきます。こちらは手早く15分。
子供たちは、ジャングルジムで遊ぶより、大工さんになったつもりで、作ったり解体する楽しさの方が大きかった様子。
ぎふの木フェスタでも、一日で3回も作ったり解体したりとしていたみたい。
未来の大工さん、設計者が生まれるか。
准教授 辻充孝