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2021年09月01日(水)

国際会議WCTE 2021への参加(その1)

木造建築の新しいかたち(その171)木質構造に関する住育の取り組み

本日9/1は防災の日です。防災にちなんで、というわけではありませんが、一般の方や建築実務者そして自治体、この3者の防災・減災へ向けての意識や取り組みなどを調査した内容と、地震に強い木造建築をつくるための手法やシステムの提案・提言をとりまとめた論文を発表しましたので、御報告いたします。

8/9(月)~8/12(木)の4日間、WCTE 2021(the World Conference on Timber Engineering 2021)がチリで開催されました。このWCTEは木材や木造建築・構造物などに関する最も大きな国際会議です。もともと2020年7月に開催予定だったのですが、新型コロナウィルス感染症の影響により、2021年1月に延期となり、2021年8月に再延期となった上で、Webによる開催となりました。
卒業生とともに論文を提出し、ポスター発表を行いました。

国際会議の様子

【タイトル】
Analytical Study on the Effect of Visco-Elastic Structural Control Dampers on Multiple Earthquakes

【著  者】
Toyoshige Morimoto, Kunda Building Contractor Company Limited, Japan
Katsuhiko Kohara, Professor, Gifu Academy of Forest Science and Culture, Japan
Ludger Dederich, Professor, University of Applied Forest Sciences Rottenburg, Germany
Masaomi Ono, SUMITOMO RIKO Company Limited, Japan
Daigo Adachi, SUMITOMO RIKO Company Limited, Japan
Tomokazu Takada, SUMITOMO RIKO Company Limited, Japan

国際会議の様子

この論文は、森本さんが当時学生の際にクリエーター科の課題研究で取り組んだ内容をベースにしながら、卒業後に取り組んだ制振ダンパーの効果検証についてまとめた内容となっています。

この効果検証をした「制振ダンパー」は木造住宅を中心に全国や海外で、2万棟程度に利用されています。

効果検証したものが実際の建物に利用されていると、現地現物主義としてアカデミーで我々が取り組んでいることは、机上の論文だけではないことに気づかされますね。

 

国際会議の様子

前回のWCTE 2018は韓国のソウルで開催でした。当時の学生および岐阜県森林技術開発・普及コンソーシアムの会員の方と一緒に現地へ行き国際会議WCTEに参加してきました。また、ロッテンブルク林業大学のデデリッヒ教授も韓国へいらっしゃって一緒に国際会議WCTEに参加しました。

このように通常であれば、論文著者の学生や卒業生と一緒に国際会議へ参加するのですが、残念ながら今回は現地へ行くことができませんでした。

教授  小原 勝彦