木造建築の新しいかたち(その66)木質構造に関する住育の取り組み
実務者のスキルアップをする住育:専門技術者研修「これからの木造建築構造を考える」を開催しました。この一連の研修は、前半では講師の方に話題提供をしていただいて、後半では参加者の皆さん含めてこれからの木造建築構造についてディスカッションする、研修となっています。
第4回は、『木造建築構造の振動制御について』というテーマで、元、積水ハウス㈱ 総合技術研究所 所長の小谷宗男 氏(現、住友理工株式会社 産業資材事業本部 化工品事業部 参事)を講師にお招きしました。
熊本地震では制振ダンパーを設置した建物は甚大な被害を受けていませんでした。
制振ダンパーについてエネルギーをキーワードに制振ダンパーの仕組みや効果について御説明頂いた。
また、野村武史 氏(住友理工株式会社 産業資材事業本部 化工品事業部 免制振デバイス技術部 部長)から実大振動実験等の説明を頂きました。
新国立競技場でも制振ダンパーは利用されますし、数年前よりもコストがだいぶ下がってきた制振ダンパーです。木造住宅でも積極的に取り入れて、複数回の大地震が来た際の建物の被災が無被害もしくは軽微で済むと、岐阜県全体の防災に繋がっていくと考えます。
大地震時の損傷低減のために、岐阜県庁の建て替えでも制振ダンパーなどを利用するといいのになぁと考えています。
准教授 小原 勝彦