自力建設2018 棟梁 兼 設計者 決定!!
先日行われた、設計者兼棟梁を決めるプロポーザルコンペの結果を発表しました。
81人の投票があり、トップの学生でも20票ちょっと。4人ともほとんど差がなく拮抗した内容でした。
その僅差に中で棟梁を獲得したのは、牧原さん。「森のいちだんらく」です。
81枚全員の講評用紙が、学生に配られました。自分の設計に対して、これだけたくさんの人から意見を貰うことは、長年建築に携わってきた私の経験でもまずありません。暖かい意見もある一方、厳しい意見もあり、投票してくれた方の真剣な思いが伝わってきます。
牧原さん案の評価の高かった点として、本人が一番リラックスして休憩できる空間としての半個室の「漫喫」…もとい、「自習室」の提案です。
あまり個室化しすぎない程度の簡易なパーティションで区切り、視線は遮りつつ、使用している気配は出すことで、私物化しすぎない場所を提案しています。
棟梁 兼 設計者が決まったここからは一年生建築チームの合同作業です。
牧原さんを中心に、いただいた意見や同級生のアイデアを検討しながら素晴らしい1案にまとめていく作業の開始です。
まずは、いただいた意見をみんなでじっくり読み込み、それぞれの案に対して、どんなコメントがあったかを、評価された点と、気になった点など抜き出していきます。
評価されたアイデアも一方では気になる要素として挙げられたり、どのように考えていくかも重要な検討課題です。
また、4人の計画案をそれぞれ抜き出してみると、特徴が浮き彫りになります。
それぞれの良さも考慮しつつ、牧原さんの計画案をベースにどうするか検討開始です。
「全体のボリューム大きい感じだし、仮眠室はもっとコンパクトでいいんじゃない」、「じゃあ伊藤さん案くらいの大きさはどう?」、伊藤さんの模型を持ってくる・・・くっつけてみて「これはこのままでいいんじゃない」牧原さん案が、いきなり伊藤さん案に早変わりで決定?(笑)
「でもこの空間は土足だよ!!ここは譲れない。」
「ボイラー室改修の床は、ヒノキ畳でどう」、「いいね」、「座の空間は天井高いと落ち着かないし、ベッドロフトを設置したら?」、「なかなかいいかも」
4人の提案の良さも取り入れつつ全体バランスを変えない様にしながら、いい方向に変わっていきます。
今日は、来週までの検討するべきことをそれぞれに宿題にして、解散です。
これから、この個性豊かな4人のチームが中心になって、1年かけて休憩室をつくっていきいます。
どんな休憩室になるか今から楽しみです。
准教授 辻 充孝