1年のおさらいと実践「木工機械使用法3」
話は少し前後してしまいますが、先日の「森林から木材暮らしへ」で配られた木の板、木材サンプルは木工専攻の2年生が準備しました。木工専攻の2年生は、これからの1年でより実践的に自身のモノ作りを深めていくことになります。春休み明け1番の授業は、機械の使い方や作業の基本の再確認から始まります。
木工専攻の学生は1年生の夏までの授業の中で、基本的な木工機械の使い方を学びます。以後、彼らは自由に工房を使用して、学内の課題や自身の製作に取り組んでいきます。そうして1年も過ぎると、かなりのことができるようになって来るのですが、反面、今ぐらいになると、当初覚えたはずの基本から外れてしまったり、使うことがの少なかった機械の操作が今一つわかっていなかったり。そんなこともあるのです。この授業では、基本への立ち返りと学生達の理解度の再確認を目的にしています。
授業では、最初に学生達に担当する機械を割り振りました。学生には割り振られた機械について、仕組みや使い方、危険個所などについて、実演を交えながら皆に解説してもらいます。
まずは1コマ時間を使い、担当する機械について、解説ができるよう準備をしてもらいました。実際に機械を前にして説明の仕方を考え出すと、それぞれ自分の知識や理解の中で抜け落ちていた部分が見えてきます。
そして、人に伝えるためには情報を整理して、機械や加工の仕組みをちゃんと理解しておく必要があります。今回は意図的に皆に「なんでそうするの?」という質問をどんどんしてもらいました。そうすることで、説明する側もされる側もあいまいな部分を無くし、理解を深めていけます。
ちゃんと機械の特徴や安全な作業の仕方が理解できていれば、一見怖そう、危険そうに見える作業も恐れずに向かうことができます。今回、1年時に取り組む機会の少なかった作業もいくつか教員の方から補足して説明を加えました。
機械や作業の進め方に迷いがなくなれば、作業のスピードも安全性も向上します。1年生のためのサンプル板の木取り作業も、とても良いテンポで進めることができていました。
今年も1年、安全作業で楽しく木工を学んでいきましょう♪
木工専攻 講師
前野 健