チェンソーのガンマークの誤差はどのくらい??【伐倒木直径編】
前回ガイドバーの取付方法でどのくらいの誤差が生じるのか検討しましたが、
チェンソーのガンマークの誤差はどのくらい??【ガイドバー取付方法編】
今回は伐倒木の大きさによってガンマークの狙いと伐倒方向の誤差は変わるのか検討したいと思います。
まず初めに伐倒方向を以下のように定義します。伐倒方向は受け口の水平切りの中心から垂直方向に延長させたライン上になります。
水平切りの中心は伐倒木の大きさによって異なり、大径木の場合はチェンソー本体から離れ、小径木の場合はチェンソー本体に近づくことなります。
伐倒木の大きさによって、どのように変化するのか検討しました。
またCADのモデルを使って検討してみました。
まずはガンマークの視準線と伐倒方向ラインが平行、すなわちガンマークとガイドバーが垂直の場合で検討です。
今回検討したモデルがこちらです。
伐倒木の大きさによって、ガンマークの視準線と伐倒方向ラインにどの程度誤差が生じるのか結果がこちらです。
直径が40cmの立木 ⇒ 左方向に350mmのずれ(ガンマークでぴたっと目標を狙うと、伐倒方向は左に35cmずれる)
直径が20cmの立木 ⇒ 左方向に250mmnのずれ(ガンマークでぴたっと目標を狙うと、伐倒方向は左に25cmずれる)
今回のモデルでは、チェンソー本体のガンマークとガイドバーの根元までの距離が15cmですので、この15cmに伐倒木直径の半分を加えた値が「ずれ」になります。直径が30cmの場合では、直径の半分の15cmを加えて左方向に30cm(300mm)のずれとなります。
※実際の伐倒時の受け口深さは直径の1/3~1/4ですが、今回の検討ではわかりやすく直径の1/2としています。
それではガンマークと伐倒方向ラインが15m先で交わるモデルではどうでしょうか?
結果はこちらです。
直径が40cmの立木 ⇒ 左方向に50mmのずれ(ガンマークでぴたっと目標を狙うと、伐倒方向は左に5cmずれる)
直径が20cmの立木 ⇒ 右方向に50mmnのずれ(ガンマークでぴたっと目標を狙うと、伐倒方向は右に5cmずれる)
このモデルでは、伐倒木直径が30cmの際に伐倒方向ラインとガンマークの視準線が15m先で交わるように設定したので、伐倒木直径が30cmより大きい場合は、左方向に(ガンマークでぴったり目標を視準すると、)、30cmより小さい場合は右方向にずれていきます。
今回は分かりやすく直線状のガイドバーを想定して、伐倒方向とガンマークの視準線の誤差を検討してみました。実際のガイドバーは直線ではなくカーブが設定されていますので、また今回とは異なる結果になります。
また追って検討したいと思います。
杉本