サマーセミナー2023報告⑤
【サマーセミナー5日目】9月22日(金)
サマーセミナー5日目は、ダグラスファーの造林地、森林環境教育施設と、森林研究所の視察をしました。
ドイツでは、地球温暖化による影響で、50年後には主要造林樹種であるトウヒが健全に生きていけないという予測がされています。
このため、ダグラスファー(ベイマツ)が代替樹種にならないか?という検証が進められているとのことで、ダグラスファーの造林地を見せていただきました。
ダグラスファーの造林地
ダグラスファーの造林地では、100年生程度の大木の周りに、さまざまな年齢のダグラスファーが生えていました。こちらの造林地では、皆伐はせず、択伐しながら資源を利用しており、育成木は10m程度枝打ちをされていたり、しっかりと手入れされている様子が伺えました。
また、林内に入って驚いたのは、ダグラスファーの樹下に生えているモミの稚樹が一斉に枯れていたことです。こちらの稚樹が枯れている原因は、地球温暖化の影響で雨量が減り、乾燥したことによって枯れたとの説明を伺いました。
枯れているモミの稚樹
次の視察先は、森林環境教育施設の「WALDHAUS」です。
こちらの施設では、森と親しんでもらう体験ができます。
森林環境教育施設「WALDHAUS」
年間に数百件ものイベントが企画されているらしく、とても賑わっているのだと驚きました。
メインターゲットは子供たちで、小学生は学校のカリキュラムに森林教育が含まれており、1年間に4回ほどこのような施設(森)を訪れてフォレスターから森について教えてもらえるようです。羨ましい!
森の中には、子供たちが作った昆虫の住処(インセクトホテル)がありました。
子供たちが作ったインセクトホテル
3つ目の視察先は、森林研究所(FVA)です。
森林研究所での研究内容や組織構成などについて説明を受け、ドイツでは様々な分野の森林研究がされていることを学びました。
森林研究所の紹介
特に、3Dスキャンで樹木内部の節などが断面図としてスキャンできる施設を見せていただき、樹木の内部を非破壊で観察できるのが素晴らしいと感じました。
樹木内部をスキャンできる装置
以上、サマーセミナー5日目の報告でした。
クリエーター科 一年生 小林建太