林業事例調査2023(1)南方熊楠記念館&植生観察(2023/7/23-25)
みなさん、はじめまして。クリエーター科1年の後藤です。
クリエーター科林業専攻1、2年生合同科目「林業事例調査」では、学生自身が学びたいことに合わせて林業地を選び、実際に現地を訪問します。今年度の目的地は和歌山県、三重県となりました。2泊3日の行程を、林業専攻の1年生が報告していきます!
今回は「熊楠記念館・植生観察編」として、1日目に訪れた和歌山県白浜町の南方熊楠記念館と、3日間を通した植生観察の様子についてお伝えします。
南方熊楠は博物学者・生物学者・民俗学者の三面の顔を持ち、生物学者としては粘菌の研究で知られています。また日本で早くから生態系の重要性を理解し、和歌山の貴重な神社林を守るなど自然保護運動に取り組んだ人物です。
この記念館では、熊楠が幼少期から行ってきた書物の写生や植物・動物の採集資料から、あくなき生命への探究心や好奇心、実体験を通した学びへの熱意を感じることができ、自身のアカデミーで学ぶ姿勢を顧みることが出来ました。
また、こちらでお目当てとしていたもののもう一つは、記念館周辺の植生観察です。
どんな植物が見られるのだろうとドキドキしながら、海岸散策へ出発です。
内陸の岐阜県内ではなかなか見られない、海岸性の植生を観察することができました。
また、三重県熊野市に宿泊した3日目の朝は、5時に集合して宿泊所周辺の海岸や世界遺産「花の窟」のある花の窟神社で植生観察を行いました。
花の巌神社では、イワヒバ、サカキカズラ、フウランといった珍しい植物を観察することができました。
海岸のほうでも、温暖な海浜でよく見られるハマユウ、ハマナデシコ、ハマゴウなどを観察することができました。
丁度お花の時期に見られるとうれしくなります。
上記のように「どこかに行ってみよう」という会だけでなく、植生観察は3日間、出発前や移動中でも次々と勃発。
植物への熱意が高い先生方、学生メンバーならではの光景です。
先生方の驚異的発見スピードに置いていかれないよう、学生は必死です。
学生だけでの移動中も、やっぱり植物が気になります。隙あれば誰かが常に携帯している植物図鑑を開き、植物同定が始まります。
入学からまだ4ヶ月ほどですが、見慣れない植物を見ると「あれっ?」と思える眼が出来てきました。林業の特性を知るためにも、樹種・植生を見分ける力は必須です。道を歩けば一緒に同定をしてくれる仲間と一緒で、有難い環境だな〜と改めて実感しました。
今回は植生観察がメインのご報告となりましたが、次回から実際に林業事業体を訪問したレポートとなります!(クリエーター1年 後藤里花)