わたしの鉈:エンジニア科「林業の道具」
今年も実施しましたエンジニア1年生科目林業の道具内の「自分のナタづくり」
この実習は林業の現場技術者を育成する学校であり、かつ木工の専攻教員が在籍するアカデミーならではの林業×木工の実習です。鍛冶文化や刃物にも造詣の深い木工専攻教員久津輪先生に全面協力で実施することができました
林業現場では何かと必要になる手道具の「鉈:ナタ」ですが、市販のモノでは手の大きさや握力の関係で「握りにくい・・」という人もいます。かつては農具や手道具は自分の手に合わせてカスタマイズしていましたが、近年ではなかなかその風潮は一般的ではなくなってきました。
この授業の始まりはナタのサイズを選ぶところから
今回は長さ3種類・刃幅3種類の中から自分の手にあった重さのナタを注文しました。
注文して届いたのは刃の部分
その刃に合わせて柄の半加工品を自分の理想とする形に削り出していきます
削って握って
削り直して
また握って
更に削って
何度も何度も握り、市販の鉈や教員のサンプルとも握り比べて自分の納得する形を目指します
そして輪金や目釘を打つ工程も経て、ナタの柄がどのように取り付けられていくのかも体験します
2日間をかけて削り塗装を施し、今年も個性豊かなナタ達が完成しました!
完成後は自分のナタを目隠しして当てるアクティビティ!
手の感触だけで自分のナタを探します。20人のそれぞれ個性豊かなナタの中で果たして自分のナタに出会えるのか!?
みごと皆自分のナタに出会う事が出来ました。2日間かけて自分の手に合わせて作ると見た目だけでなく手で触っただけで判別することが出来るんですね!
さて、これからが本番です。
森での活動の相棒としてこれから永く付き合ってください!
しっかり手入れしてあげれば世代を超えて子や孫に引き継ぐことが出来る事でしょう。手道具を大切に適切に使ってくれることを願っています!
授業の報告:新津裕(YUTA)