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2024年06月24日(月)

キャンプカウンセラー実習&自然体験活動の企画と技術 〜南アルプスこどもの村中学校 対応〜

森林空間のポテンシャルを活用した人づくりの実習として、森林環境教育専攻では、
毎年夏と冬に小学生向けのキャンプを実施しています。その事前練習を兼ねて、
昨年度から山梨県の「南アルプスこどもの村中学校」の中学生に1泊2日の合宿に来て
もらっています。

南アルプスこどもの村中学校は、教育学者A.S.ニイルやジョン・デューイの理念を基礎に
和歌山県で作られた「きのくにこどもの村」の分校として2009年に開校したユニークかつ、
未来型教育を長年実践している学校です。

カリキュラムベースではなく、プロジェクトベース型(日々の活動やプロジェクトから
指導要領にある学びの要素を逆読みしていく子ども主体型の学び)での授業を進めることで
知られています。

まさに森林文化アカデミーの森林環境教育専攻が里山キャンパスプロジェクトとしてこれから
目指そうとしている教育手法です。

私たちの学生の実習のためだけでなく、彼ら中学生にとっても学びたいものが毎回あります。

今回も、自分たちの「自転車置き場」を作るために、アカデミーの自力建築の話を
直接先生から聞いたり、図面を見たりしたい!というリクエストがあったので、到着早々、
まずは建築専攻の松井匠先生にお願いしての自力建築ツアーのスタート。

ちょうどアカデミーにも「スイッチ」の愛称で知られる自力建築で建てられた自転車置き場
があり、いくつかの建物を回りながらも、予想通り子どもたちは、スイッチの前で立ち止まり
じっくり見たり、コンベックスであちこち測ったり、匠先生にいろいろリアルな質問をしたり
相談したりしていました。

自分たちで決めた目標に向けて活動しているだけあって、すべて自分ごと!だから学びの
熱量はめちゃくちゃ高いのが印象的でした。

その後は、夏や冬の子ども向けキャンプの際にフィールドとして使う場所で、中学生たち
とのキャンプ。自分たちで決めて(この修学旅行自体も子どもたちが企画しています)
買出しして来たものでテキパキと分担しながら料理したり、テント張ったり、昨年来た時に
薪を使いっぱなしだったということで、その分まで薪を大量に割って作ってくれたり
(途中からナイター)、焚き火を囲んだり、薪割りしながらアカデミー生と語り合ったり。。

そんな彼ら彼女らの姿に触れ、肩を並べてともに過ごすことで、アカデミーの学生たちも
単にこれから子ども向けキャンプで使うフィールド感覚を掴むだけでなく、子どもたちの
自主性、主体性に基づいた活動の様子とそのエネルギーやうねりを頭ではなく、リアルに
感じることができたのではないでしょうか。

2日目は、朝から雨の中テントの撤収をした後は、morinosで過ごす班、森のようちえん
「森のだんごむし」の子どもたちと森で過ごす班とに分かれて11時くらいまで活動し、
バスで学校に帰って行きました。

森のようちえんの現場でも、アカデミー生は雨の中での焚火や遊び、そして何よりも
居心地のいい空間の作り方をリアルに学ぶことができたようです。

アカデミー生、幼児、中学生が交差しながらお互いに学び合える、こんな最高の
学びの空間を今後もどんどん広げていけたらと思います。

アカデミー生たち、夏のキャンプに向けて少しずつ感覚の準備ができて来たようです。

なんちゃって先生 萩原 ナバ 裕作