ワークショップに向け製材どっぷりやりました!「里山キャンパス」番外編!?
木造建築専攻の卒業生、さっちんこと中村幸恵さんが課題研究「資源と産業の循環を促すためのワークショップ」のために考案した小屋作りキットに「もう可能性しかない!」と一目惚れしてしまった私ナバ。たった10分程度で組み立てることのできる木製フレームは、出前授業や、イベント出店、morinosの連続講座などなど、プロセスや循環を伝えるための教育的効果としての可能性は無限大です。
課題研究講評会で中村さんの発表を聞いたその場で、製材のプロ吉野先生のスケジュールを押さえ、急遽「里山キャンパス番外編」ということで製材を実施することに。興味を持った環境教育の学生たちと一緒に「まずは自分たちが体験してみよう!」ということで、さっそくキットを作るべく製材を始めました。
材料の丸太は、林業専攻の杉本先生がアカデミーの演習林から昨年の暑い夏の最中に汗水流して伐り出してくれたヒノキ。なかなか贅沢な丸太でした。
今回参加したのは2年生。昨年度1年間かけて様々なイベントや現場を体験しただけあって、このキットの可能性は私同様にビリビリと感じているはず。それだけに、製材をする際にも「自分ごと」としてとらえることができたのではないでしょうか。次々と出てくる質問に対して、吉野先生が実物を前に丁寧に答えてくれるというなんとも贅沢な実践授業です。
まる2日間かけて8本の丸太を製材し、60本近い材を作ることができました。「どうしたら無駄なく板をとることができるか」「どうしたら曲がった木から欲しい材をとることができるか」あれこれ頭を悩ませながら作業をする学生の姿はとても素敵でした。おそらく今までこれほど真剣に1本の丸太の表情を眺めたことはないでしょう。そして木の特性をリアルに体感できるよい機会でもありました。
こんな贅沢な授業が体験できるのもアカデミーならでは。森林環境教育の実習の中で、林業、建築、製材、環境教育の分野が交差します。
今回含水率を測ったところ、120%!これからじっくりと乾燥(天然乾燥)させていきたいと思います。その途中、ちょくちょく測っては、含水率の変化も記録していけたらと思っています。おそらく半年後くらいには刻みの作業を始める予定です。新1年生と一緒に作業しているのでしょうか。そして秋頃には、自分たちで製材して刻んで作ったキットでワークショップをやる予定です。森や木のリズムを体感しながら、じっくりと時間をかけて進めていきたいと思います。
製材の指導をしてくださった吉野先生、丸太を提供してくださった杉本先生、そして素晴らしいアイデアを考案してくれた中村さん、ありがとうございました。そして今後ともお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
みなさん。ワークショップ楽しみにしていてくださいね。そしてこのプロジェクトに参加したい学生さん、いつでもウェルカムです。みんなで一緒にリアルなプロセスを体験しながら、森林文化を体感的に学びましょう。
なんちゃって先生 萩原ナバ裕作