最新技術に触れる!岐阜樹木育苗センター見学
エンジニア科1年生は、「林木育種・育苗」の実習を通して苗木の育て方などを勉強します。
今日は、下呂市乗政にある岐阜樹木育苗センターを見学した様子についてご紹介します。
この施設は、住友林業株式会社が岐阜県の下呂林木育種事業地で運営している屋内型の育苗施設になります。施設は、同センターの川添さんと木下さん(木下さんは本学エンジニア科OB!)のお二人に案内いただきました。
まずは、同センターの取り組みについて説明していただきました。
住友林業株式会社は、全国に6箇所の育苗センターを開設しています。その中でも同センターは宮崎に次ぐ生産能力があり、年間40万本の苗木を生産しているとのことです。
施設の中については企業秘密なので、お見せすることができないですが、効率的な苗木生産や灌水施設等を見学させてもらいました。
施設の中はスギのコンテナ苗がシステマティックに生産されており、苗木が規則正しく並んでいる様子はまるで芸術作品のようで感動しました。
同センターで利用している充実種子選別装置です。
これは住友林業と九州大学が共同で開発した機械で、発芽率の高い種子を選別することができます。
施設見学後、特別に同センターが使用している林業用運搬ドローン(MORITO)を見学させていただきました。
このドローンは1日に6000~8000本の苗木を運搬することが可能で、人力で運ぶ場合の1日約300本に比べると、驚異的な性能です。木下さんが操縦する様子を見学し、学生たちはその性能と技術に驚き、興味津々で見入っていました。ドローンが飛び立つ瞬間には「おぉー!」という歓声が上がり、みんなの目が輝いていました。最新技術を間近で体験できる機会に、学生たちも大興奮でした。
最後に、スギの特定母樹による閉鎖型採種園を見学させていただきました。
特定母樹は第2世代精鋭樹であるエリートツリーによる採種園です。なぜ閉鎖型なのかというと、外部花粉の混入を防ぎ、エリートツリー同士の交配による種子を効率的に生産するためです。スギは風媒のため、野外にある通常の採種園だと、外部花粉の混入が無視できないのです(外部花粉の混入は数十%になることもあります)。
最新の技術を駆使して効率的に生産される苗木たちを見学することができ、私たちにとっても学びの多い1日となりました。
川添さん、木下さん、貴重な経験をさせていただきありがとうございました!
林業専攻 中森